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side Hokuto
高「樹！！樹！！
なぁ、こんな動画上がるの知ってた！？」
樹「あー？高地、なに騒い…え！？」
北「なんなの？」
高「Aの歌ってみた動画が上がってんの！」
北「マジで！？」
高「しかも、本人知らないっぽいんだけど 笑」
樹「ちょ、とりあえず見る！」
雑誌の取材の日。
他の４人が目下撮影中で、楽屋にはこの３人だけだった。
いつも寝ている高地が騒ぐもんだから、
何かと思ってスマホを覗き込めば、
俺らのYouTubeチャンネルにAの歌ってみた動画が
上がっているらしかった。
整理できていない頭で、男３人スマホにかじりつく。
それくらい、Aのソロはレアになってた。
樹「…バカ……またAこじらせてるわ。
Aの人気、よもや俺たち以上だべ？」
高「岡部さん、これに関してはナイスじゃん 笑
後でAはお説教しとかないと。」
北「あ、マジで歌うっぽい…」
岡部さんが選曲した曲が意外過ぎて、
イントロは笑いが止まらなかった俺たち。
でも、Aの歌声を聞いた瞬間、
リアルに声を出すっていう事が出来なくなった。
”あなたの一日が終わる時に そばにいるね
何も言わないで やさしいキスをして”
そんな日が訪れたら…どんなに幸せなんだろうか。
”電話してくれたら 走っていくから
すぐに行くから”
いつだって、俺はAの為ならそうするよ。
”報われなくても 結ばれなくても
あなたは ただ一人の 運命の人”
…頬を伝う、雫。
”この出会いに やさしいキスを
これが運命なら”
……滲んだ視界の先に、画面の中で歌う君。
前のふたりに気付かれないうちに
慌てて濡れた頬を拭った。
A、ごめん。
まだ運命だって、受け入れられてないわ。
だけど。
Aが戻ってくるまでに、いつもの俺に戻るから。
そっちの撮影、ちょっと長引かせてくれる…？
◆ぶろぐ-ももとーん��-→←◆すとちゅーぶ-お嬢の歌ってみた動画-
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作者名：ももじゅり | 作成日時：2020年9月30日 23時
