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『……Aさーーん』
「起きてるよ」
『Aーー！』
「……はい」
『もうー！元気出して！修学旅行だよ？』
羽田から那覇まで約2時間半のフライトを経た後、
国際通りを経由してホテルまで向かうバスの中。
隣に座っている真由子に、必死で励まされている現在。
原因は、やっぱりあの人。
朝方羽田に到着した時、永瀬は初めて見る女の子に腕を組まれて、親密感を漂わせていた。
この私も珍しく修学旅行の雰囲気に浮かれていたのだけれど、その光景を見たことで一瞬にして奈落の底へ落とされた。
クラスメイトたちのはしゃぎっぷりの中、
完全に浮いている私の落ち込みよう。
やっぱりメンタル弱いなぁ、私。
「ごめん真由子」
『頑張るって決めたんでしょー？あんなんで落ち込まないの！』
「……はい」
ホテルの駐車場に降りて、私の倍くらいありそうなキャリーケースを引き摺る真由子に、背中を叩かれた。
初日の今日は、国際通りで班別行動した後、
ホテルで一泊するだけの日程だ。
モダンな風合いのエントランスに通され、
部屋割ごと纏まって川原からカードキーを受け取った。
私は真由子と二人部屋。
エレベーターを待っている間、
その向かい側にある売店の片隅をぼんやりと眺める。
目移りするほど数々の沖縄名物が陳列した棚の上、
目に入ったそれに導かれるように、自然と近づいていった。
永瀬に、似てる。
レッサーパンダのマスコットのストラップ。
永瀬の笑った時頬にできる線が、ヒゲに見えるのだ。
手のひらにちょこんと乗せると、急に愛おしく思えて、
頭を数回撫でた。
買おうか迷って立ち尽くしていたら、
そんな私に気が付いて、真由子が近付いてきた。
「……これ、買おうかな」
『えっ？！これ？！なんでレッサーパンダ？しかも別に可愛くないし』
真由子がもう一つ同じストラップを手に取って、
笑う。私には可愛く見えてしまうの、重症なのかな。
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Fujisaku888(プロフ) - やっば！やばやばです！もう最高でした！続き、楽しみに待ってます！！！！！ (2019年8月12日 21時) (
レス) id: d78f9adad7 (このIDを非表示/違反報告)
reeein(プロフ) - もう、天才だと思います。テスト期間の唯一の癒しです、続き待ってます！！ (2019年7月23日 1時) (レス) id: d8f0974525 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - やっぱり、いいですねえ〜( ´ ▽ ` ) (2019年7月21日 16時) (レス) id: 383a94bb9b (このIDを非表示/違反報告)
禊(プロフ) - みさとさん» 嬉しい〜〜です〜〜！！！まだしばらく続く予定ですので引き続きお願いしますね〜〜！o(^-^)o (2019年7月21日 9時) (レス) id: 877a6ff071 (このIDを非表示/違反報告)
禊(プロフ) - reeeinさん» ワ〜〜！コメントありがとうございます（ ; _ ; ）なんとかかっこいいキャラのまま走れるよう頑張ります〜〜！(？) (2019年7月21日 9時) (レス) id: 877a6ff071 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：禊 | 作成日時：2019年6月17日 23時
