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先を行く永瀬の背中が、すごく遠く見えて、真っ直ぐ手を伸ばした。
ワイシャツの白から薄く透けた背中も、
無防備に晒されたうなじも、
全部近くにあるのに、全然手が届かない。
歩みを緩めたら、それに気付いた永瀬が振り向いた。
『なした？』
「………… 」
『辛気臭い顔して』
もっと、もっと永瀬を知りたい。
毎日何を考えてるのか、
今本気で恋をしてる人がいるのか、
私はどうしたら見えない障壁の向こう側に行けるのか、
知りたい。
そういうこと考えてるよ、って言ったら
永瀬はどんな顔する？
「永瀬は」
『？』
「……修学旅行、行く？」
『なんや、そんなん考えとったん』
少し困ったような顔で永瀬が笑う。
この顔、ちょっとだけ好き。
『Aが来てほしいって言うんなら行こかな』
「またそれ？」
『おん』
「………約束は、好きじゃない。
期待するの怖いから」
『ふはは、俺もや』
『待つのも、縛られんのも、好きやない』
斜め下、視線を彷徨わせてそう言った永瀬の顔は、
どこか物悲しさを帯びていた、ような気がした。
一定の距離を空けて、沈黙のまま。
また歩き出した永瀬の背中に続いていたら、
すぐに教室に着いてしまった。
『それ、やらなあかんのやろ』
「あぁ、うん、やって帰る」
『んじゃ、頑張れよー』
抱えていた資料の重さに耐えながら、
遠ざかっていく永瀬の後ろ姿をただ眺めていた。
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Fujisaku888(プロフ) - やっば！やばやばです！もう最高でした！続き、楽しみに待ってます！！！！！ (2019年8月12日 21時) (
レス) id: d78f9adad7 (このIDを非表示/違反報告)
reeein(プロフ) - もう、天才だと思います。テスト期間の唯一の癒しです、続き待ってます！！ (2019年7月23日 1時) (レス) id: d8f0974525 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - やっぱり、いいですねえ〜( ´ ▽ ` ) (2019年7月21日 16時) (レス) id: 383a94bb9b (このIDを非表示/違反報告)
禊(プロフ) - みさとさん» 嬉しい〜〜です〜〜！！！まだしばらく続く予定ですので引き続きお願いしますね〜〜！o(^-^)o (2019年7月21日 9時) (レス) id: 877a6ff071 (このIDを非表示/違反報告)
禊(プロフ) - reeeinさん» ワ〜〜！コメントありがとうございます（ ; _ ; ）なんとかかっこいいキャラのまま走れるよう頑張ります〜〜！(？) (2019年7月21日 9時) (レス) id: 877a6ff071 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：禊 | 作成日時：2019年6月17日 23時
