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『………さん』
『……Aさん』
気がつくと保健室のベッドに横になっていた。
保健室の先生が私の顔を覗き込んでいる。
じんわりと額に浮かんだ汗と、鉛のように胸の奥に沈む夢の残像が、なんとも言えない不快感を生み出している。
『悪い夢見てたみたいだけど大丈夫？』
「あー……はい 」
気分が優れない時に小さい頃からよく見る夢だ。
年月を経ると大抵のことには慣れていくのに、
この夢の後味の悪さと切迫感には、
いつになっても慣れない。
いつもは溺れていく途中で息ができなくなって、
苦しさの中で目を覚ますのに、今回は何故か誰かに助けられて終わった。
何だったんだろう。
『多分寝不足と貧血ねー、毎日ちゃんと寝ないとだめよー』
「……すみません」
『はいよ〜じゃあそこのカードに年組名前書いていってね』
机の上に置いてある記録用紙を指差して先生が言う。
2年C組、AA
まだ慣れない「2年」の数字に違和感を感じながら書き終えて、立ち上がる。
「ありがとうございましたー」
『はーい、お大事にねー』
『あっ』
保健室のドアを開けた瞬間、先生が私を呼び止めた。
「？」
『ナガセくん、あなたがうなされてる間ずっと手握っててくれたみたいだから、お礼言っときな〜〜』
手握ってくれてた……？
うわぁ、もしかして私、人様にすごい醜態晒してしまったのかもしれない………
ってことはあの夢の中で
手を引っ張ってくれたのは彼だったのだろうか。
「…あっ、はい、わかりました……」
恥辱を露わにした顔のままお礼を言って、
保健室を後にする。
ナガセくん？
ながせくん、長瀬くん、永瀬くん……？
どんな人なんだろう。迷惑かけちゃったなぁ……
忘れてしまわないように頭の中で何度も名前を反芻しながら、教室までの廊下を歩いた。
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Fujisaku888(プロフ) - やっば！やばやばです！もう最高でした！続き、楽しみに待ってます！！！！！ (2019年8月12日 21時) (
レス) id: d78f9adad7 (このIDを非表示/違反報告)
reeein(プロフ) - もう、天才だと思います。テスト期間の唯一の癒しです、続き待ってます！！ (2019年7月23日 1時) (レス) id: d8f0974525 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - やっぱり、いいですねえ〜( ´ ▽ ` ) (2019年7月21日 16時) (レス) id: 383a94bb9b (このIDを非表示/違反報告)
禊(プロフ) - みさとさん» 嬉しい〜〜です〜〜！！！まだしばらく続く予定ですので引き続きお願いしますね〜〜！o(^-^)o (2019年7月21日 9時) (レス) id: 877a6ff071 (このIDを非表示/違反報告)
禊(プロフ) - reeeinさん» ワ〜〜！コメントありがとうございます（ ; _ ; ）なんとかかっこいいキャラのまま走れるよう頑張ります〜〜！(？) (2019年7月21日 9時) (レス) id: 877a6ff071 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：禊 | 作成日時：2019年6月17日 23時
