霊力強化合宿 肆 ページ13
「主、起きろ！起きろ！」
「ううん…」
体が揺すぶられる。聞き覚えのある声に意識が覚醒する。
「とと様…」
目を開けると、そこには緊迫した様子のとと様がワイの肩を掴んでいた。
「すまぬ。主…この我とした事が、主を見失うとは…」
とと様はどこか安堵したような表情を浮かべ、そのままワイを抱き寄せた。
「ワイの方こそ。ごめん…心配かけさせちゃって…」
いつも冷静なとと様を取り乱させた罪悪感は物凄いものだった。慰めようと思った。しかし語彙力の無いワイには掛けれる言葉を見つける事はできず、只とと様の華奢な体を抱きしめ返す事しか出来なかった。
…その時、カサリと音がした。見ると、覆い被さるようにしてもみじの枯葉が何枚も自分の体の上に落ちていた。
道理で寒くないと思ったら…
上を見ると、昨日はあんなに綺麗だった紅葉どころか、枝には1枚も葉が残っていない。
木の幹に触れる。
「…枯れてる？」
ワイの声に、とと様が顔を上げる。
「これは、もしや…」
とと様が手を離し、抱擁タイムが終わる。先程より距離が空いて、目視できるようになったとと様目線は、自分の隣に立て掛けてある太刀にあった。
「抜丸くんが、どうかした…？」
「ああ。此奴にはな…」
と、とと様は抜丸が彼の前の名前…「木枯」と呼ばれるようになった逸話について話してくれた。
「はぇ〜…一晩で大樹を枯らすとは…」
まさか彼にそんな逸話があったとは…驚いた。帰ったら色々調べてみよ。
〜〜〜〜〜〜
とか呑気な事を考えてたら、いつの間にか下山していた。
「あ、そう言えばさ」
「？ どうした？」
ふと思い出したワイは昨日の夢の話をとと様に話した。
「そうか…恐らく、夢に出てきたその男は抜丸であろうな。」
わお！抜丸くんが！
思わず片手に持った抜丸に目が行く。
「それにしても、もう主呼びか…そうよなぁ、主に霊力があれば、今頃お前も顕現しておったからなぁ…」
と、とと様が笑みを零す。なんか馬鹿にされたような気がするのは気のせい？
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元ナマズソテー(プロフ) - 作者です。諸事情によりアカウントからログアウトしたままログイン出来なくなりましたので、こちらの作品は更新できなくなりました。活動自体はこれからもしていこうと思うので、平家刀の小説見つけたら私だと思ってください。いままでありがとうございました (2023年2月17日 17時) (
レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
ナマズソテー(プロフ) - 審神者ちゃん可愛いかよｯｯ！！さん» コメントありがとうございます！竜胆さんに目を付けるとはお目が高い！最近更新出来てませんが気長に待ってもらえると嬉しいです！ (2022年12月26日 12時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
審神者ちゃん可愛いかよｯｯ！！ - 御神刀達は何をしているのか…予想はするけどめっちゃ気になるｯｯ！ほんと竜胆さんとか性格めっちゃ最高です続き待ってます！更新頑張って下さい！！ (2022年12月26日 7時) (レス) @page25 id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
ナマズソテー(プロフ) - 蜂蜜パスタ(閲覧垢)さん» コメントありがとうございます！彼女達はこの先どうなるのでしょうね…楽しみにして頂ければと思います！ (2022年12月9日 7時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜パスタ(閲覧垢)(プロフ) - こういうノリ、私は結構好きです。夢主ちゃんがこの先どのように強くなって本丸を取り返すのか楽しみです。応援しています。 (2022年12月9日 4時) (レス) @page17 id: c07d8ae3cf (このIDを非表示/違反報告)
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