金髪オオカミ男子

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『 ...どこ、、ここ 』







閑静な住宅街をさまよって 三十分



先生にもらった住所のメモを片手に、

同じ道を行ったり来たりしている







『 ...もー分かんないって、、 』







これはキリがなさそう...


また明日、里花に着いてきてもらおう。





諦めた私が、帰ろうと方向転換したその時














「 あれ、Aちゃん？ 」




『 えぇっ、... あ、作間くん！ 』





龍斗「 お久しぶりですね 」


『 見ないうちにまた伸びたでしょ 』


龍斗「 まぁね、3cmは伸びたかな？ 」







このスラッとした体にくりくりお目目の彼は、


弟の蒼弥の友達で、一つ下の作間くん。







龍斗「 どしたの？ 」


『 あっ、いや... ちょっと、、 』


龍斗「 Aちゃん家って反対側じゃ... 」




『 ...実は、道に迷ってまして、、 』


龍斗「 だと思った、どこ？ 」







Aちゃん方向音痴だもんね〜って言いながら

メモを覗き込んでくる作間くん





不意に笑う顔を見ただけで、


あぁ、この子は相当モテるんだろうなぁって

しみじみ感じてたりする







龍斗「 ここはね... 真っ直ぐ行って右のとこ！ 」


『 えっ、そんな近かった！？ 』


龍斗「 難しく見過ぎなんだよ〜 」


『 そんな事ないって... ありがとう！ 』


龍斗「 うん、またね 」







これまたモテそうな歩き姿を見てから、

作間くんに教えてもらった通りに行く



右に曲がったところの家の表札を見てみると







『 ...はしもと、！！ 』







確かに "橋本" と書かれていて

肩の力が一気に抜ける




と言っても、問題はここから。







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