〃 ymmt ページ41
『〜♪』
「あ、また無人島行ってるでしょ」
『んふふ〜〜』
「見たい。みせて」
『いーいーよ』
ちょこんとソファに座る彼の横に座り、画面を覗き込むと今流行りのあのゲーム。見てみると山本の島は最低限の橋や階段があるだけで、青い鳥で回ってくるような、整備されまくった島とは真逆だった。その辺に特にこだわりはないみたい
「道とか作らないの?」
『んー…なんか自然な方が好きだからこのままにしてる 笑』
『雫ちゃんもやろうよ』
「…スイッチ持ってない」
『ありゃりゃ、笑』
欲しかったけど、みんな家にいるのも相まってゲーム以前に本体自体がそもそも売ってないから買うことができず、未だできないでいるのだ。だから私の中では完全に村で止まっている
「いいもん。あつまらないでとびだすから」
不貞腐れてソファの端で手すりに寄りかかってソフトを開くと、さっきまで横に座っていた彼がケタケタと笑いながら私にくっついて寄りかかって来た
『…え、村めっちゃすごくない?笑』
ぱっちり二重なおめめをまん丸にさせて驚く山本。そう私の村は綺麗に道も作って、色や種類を揃えた花を植えて、公共事業も盛りだくさん。自分で言うのもなんだがなかなか見栄えのいい村である
「んふふん、すごいでしょう?」
『え〜〜なんか僕の島何もなくて住んでる子に申し訳なくなってきた 笑』
シュンとしながら律儀にごめんなぁ、と画面の動物に向かって言ってる彼がちょっとかわいいのは置いといて、エンディングやクリアがないこのゲーム。村であれ島であれ、どのように作り上げるかでハッキリ性格が出るゲームだとつくづく思う
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続きます〜
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作者名:reo | 作成日時:2020年3月2日 20時