同棲1日目 izw ページ1
今日から伊沢さんと同棲を始める
と言っても、新しく新居を借り0からスタートという訳ではない
ピンポーン
ガチャ
『いらっしゃい、待ってたよ』
「あ、お邪魔します」
今まで何度も訪れた事のある伊沢さん宅に私が移り住み、住人が2人になるだけ
『…あ』
『もういらっしゃいじゃないね』フフッ
『おかえり、雫ちゃん』
「…あ、たっ、ただいま…帰りました」
そうか、ここはもう私の家でもあるのか
『荷物、重いでしょう?預かるから貸して』
「あ、お願いします」
と言って荷物を預かった伊沢さんは、もともと書斎のような部屋として扱われていた部屋(私の引越しと同時に片付けられ、今日からは私の部屋となる)に私の荷物を運び込む
その後、宅配で届いていた私物達の荷解きをしていると
あ…
「伊沢さん」
『んー?』
「これ、リビングに置いてもいいですか?」
私が見せたのはガラス製の置物
『置物?』
「前旅行先で買って、家でずっと飾ってたんです」
『へー綺麗…いいじゃん飾ろ飾ろ』
「ありがとうございます。どこ置いていいですかね」
『ここは?』
伊沢さんが指指したのはキッチンのカウンター
『ここなら窓から光入って来るし、綺麗そうじゃない?』
「あ、いいですね。置かせてもらいます」
『…というか、もうここ俺だけの家じゃないから好きに置きなよ笑』フフッ
「…まぁ」
「でも、もともと伊沢さんだけのテリトリーだった場所じゃないですか」
「なんか…他人の家に自分の物置いていいのかなって思っちゃって 笑」
行き慣れた場所とはいえ、元々は他人の所有物だった所。まだ人に入られるの嫌だろうな、とか迷惑かな、とか人の家に行った時のように考えてしまう
『そっかぁ…確かに慣れるまでは気ぃ使うよね 笑』
『でももうここは2人の場所だから、ね?』
「…伊沢さんは嫌じゃないですか?」
『え?』
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作者名:reo | 作成日時:2020年3月2日 20時