【0048 next stage】希望の星になれ～76期研究生～ (ページ28)

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裁判長『園智恵理。あなたはまだ研究生ということですね。AKB0048に騙されていたと認めれば情状酌量の余地はあるのですよ？』

智『AKB0048は私にとって夢のフィールド。彼女達に会いたい、その願いを叶えるように00は来てくれた。人を信じることを私に教えてくれた。メンバーになってその思いは増々強くなった。仲間を信じられなければ命はない。仲間とひとつにならなければファンの皆に想いを届けられない』

裁判長の言葉に智恵理は真剣な表情で真っ向から否定する。

智『情状酌量なんて結構。私はこの夢のフィールドで芸能を極めたい。襲名して、選抜入りして、研究生のままなんかで終わりたくない』

智恵理のキララが姿を現し頭上に浮かんでゆく。

智『そして、これから来る者に成功の前例を！』

智恵理の00を愛する強い想いに反応したキララが輝きだし薄暗い法廷を照らした。

―――
友「すご…」

凪「智恵理…」

　堂々と意見を述べ、キララを輝かせる智恵理にあちこちから感嘆の声が零れる。まるでドラマのシーンを見ているようだ。あの危機的状況でそんな台詞が思いつくものだ、とAは感嘆する。
優子も同じように思っていて、感嘆のため息を吐いた。

優「ほぉ～…”成功の前例”って、ここで『pioneer』とはね。
…言ってくれるじゃん。この中継で智恵理の選抜入りもあるかもね」

優子が面白そうに言うと凪沙の目が吊り上がる。

凪「どうゆう意味ですか？あんな危険な目にあってるんですよ！」

友「凪沙」

優子に食ってかかる凪沙の肩を友歌は掴んで止めようとしたが振り払われた。Aや他の研究生達も優子のセリフには驚き怒りも感じた。

A(こんな時になに言ってるの？今、総選挙のこと気にしてる場合？)
仲間の安否より総選挙が大事なのかと怒りとショックを感じながら優子を見る。

凪「智恵理達が危険な目にあってるのに！こんな時に総選挙を気にするなんて！おかしいです！」

優「危険？どこが？」

凪「え…」

凪沙に怒鳴られても優子は不思議そうにきょとんとした顔で答え、凪沙は戸惑う。優子はブーツの足音を響かせながらLASに歩み寄る。

優「私達がここに来ているんだよ。もう危険なんてどこにもない。確実に智恵理達は助かる」

凪「確実にって…」

優「私が、確実に助ける！」

00最強のエースは力強く言い、頼もしい笑みを見せた。