【0048 next stage】希望の星になれ～76期研究生～ (ページ15)

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Aは自分をあっちゃんと何度も呼ばれ、自分は本当にあの絶対的センターと呼ばれたメンバーを襲名できたんだと改めて嬉しく思った。
そして、あっちゃんとしてもっと輝きたい。輝こう。自分の為にも皆の為にも歌い続け、希望を少しでも届けられるように努力を続けよう。
そう思う。

大歓声を浴びて2曲目が終わり、続けて『RIVER』の披露が始まった。
ダンスの難易度の高いこの曲をAは間違いなく踊ってゆく。力強くキレもある。この日の為に何度も何度も自主練をこなしてきたのだ。
ライブ前は間違えないかと不安が少しあったが、今は心から楽しみキララと同じくらいに輝いた笑顔をしている。

サビに入ると全メンバーはセリーに乗って観客席に接近し、ファンの間近でパフォーマンスを行う。
Aは歌いながら両親と友人がいる場所に移動し、目の前で歌う。
照れ臭さを感じるが、”歌と楽しんでほしい”、”変身した自分を見てほしい”という想いの方が強く、最高のパフォーマンスを見せる。

母「Aー！素敵よー！」

父「あっちゃん襲名おめでとう！」

友達「ほんとに襲名したんだね！！やったじゃん！！おめでとー！」

友達「すっごい綺麗だよー！あっちゃーん！」

友達「あっちゃんかわいー！」

声援を送られ、Aは喜びのあまり瞳に涙が滲む。流れ落ちそうになるのを堪えながらにこりと笑って手を振ると、視線の端に映る元クラスメイト達の元に向かった。
大興奮で歓声を送っていた彼らはAが近づいてきてぎょっとする。

元クラスメイト「マジで名字だ…！」

元クラスメイト「ほんとにあっちゃんになったんだ…！あんな地味で目立たなかったのに可愛くなってる…」

元クラスメイト「めっちゃ歌うまいじゃん。ダンスもキレッキレだし。名字さんあんな動けたんだ！」

元クラスメイト「すごっ！キララめっちゃ輝いてる！」

どこにでもいる普通で大人しいAの変身ぶりに彼らはひどく驚いている。Aが00に入り加入したと知った当時はクラス中騒ぎとなり、大人しいAがオーディションを受けていたことに驚いていた。
見直した。感心した。頑張ってほしいね。とAの勇気を称え、応援しようと話しあう。だが、一部の者は面白くないと感じて「なんであんな奴が受かるんだ」、「どうせ襲名できずに逃げかえってくるに決まってる」と悪態をつく者達もいた。その中心人物がAの元友人である。