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「Aさんも、とってください、俺の」
そのいじらしい声に負けて、言われるがまま、直樹くんの口元に唇を滑らせる。
『甘い』
「ね」
『おいしかった、ありがとう』
「シュークリームが？俺が？」
『さすがにシュークリームでしょ笑』
「ふふ、そっか」
顔を近づけたままそんなことを話していると、急に小っ恥ずかしくなって、少し距離をとった。
「え、なに」
『いや、別に』
「えー、今の傷つくなぁ」
『違うって笑』
「なにが違うんですか」
『嫌とかじゃないの』
「じゃあどういうこと？」
『…ちょっと、照れちゃっただけ』
君はどんな顔をしているのだろう、と視線を上げると、すぐに目の前が真っ暗になって驚いた。覆いかぶさるように抱きしめられて、直樹くんの落ち着く香りに包まれる。
「ほんとにかわいいですね」
『先輩にかわいいとか言うのよくないですよ』
「だってかわいいもん」
『あー、信用できない』
「なんで、世界一かわいいよほんとに」
恥ずかしげもなく、さらりとそういうことを言ってのけるから、私はどう足掻いてもこいつに惚れたままなんだろうと思う。
「ね、俺、Aさんのこと幸せにしますね」
『…急にどうしたの笑』
「ちゃんと、言おうと思って」
たしかに思い返してみると、合鍵を渡した記憶はあるけれど、ちゃんと言葉にしたり、されたりした記憶はなかった。
「俺、そういうのあんまり得意じゃないからはっきり言えたことなかったけど、Aさんのことめちゃくちゃ大事に思ってんのね」
『…うん』
「伝わってたかどうかわかんないけど、めちゃくちゃ好きなの。これ以上ないくらい」
抱きしめられたままだから残念ながら表情は見れなかったけれど、きっと顔を真っ赤にしているんだろうな、と勝手に想像して、勝手にいとおしく思う。
こうしてちゃんと言葉にしてもらった以上、こちらもちゃんと口にしなければならない。
『うん、幸せにしてね』
「あー、ほんとに好き」
ちゅーしていいですか？なんてやさしい声で尋ねるから、私は静かに頷いた。
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ぐり - 初めまして！雰囲気が好きですべて一気読みさせてもらいました🥹マユリカ阪本さんのお話読みたいです。時間がありましたらぜひお願いします(^^)v (5月11日 13時) (
レス) id: 0e2050f731 (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - いつもにやにやしながら読ませて頂いてます！ リクエストなのですが、ヤーレンズの出井さんのお話お願いできませんでしょうか？？哀さんのペースで大丈夫なのでよろしくお願い致します！ (2023年4月22日 22時) (レス) id: 6bae7fb429 (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - 哀さん» こちらこそありがとうございました！素敵なお話でした✨ (2023年4月9日 11時) (レス) @page42 id: 4336aaf71d (このIDを非表示/違反報告)
哀(プロフ) - まゆゆんさん» リクエストをいただいていた多田さんのお話を公開しました。コメントを読み違えてしまい、彼女設定ではありません。申し訳ございません🙇🏻♂️リクエストありがとうございました！ (2023年4月9日 9時) (レス) id: 8ce96fbb9e (このIDを非表示/違反報告)
P-398(プロフ) - リクエストです！D.Shibaさんの恋人だった主人公が事故で亡くなってしまう話を（死ネタ不可でなければ）お願いします！ (2023年3月17日 17時) (レス) id: 2cc94b219c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀 | 作成日時：2022年5月5日 10時
