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「ほんとはあんまり飲み会とかも行ってほしくないし、できるだけずっと一緒にいたいの」
『うん』
「でも、Aはすぐどっか行っちゃう気がする」
『どこにも行かないよ』
「行かない？」
『うん、行かないよ』
舞台上ではあんなに肝が据わってて堂々としてるのに、なんで私の前ではいつもこうなんだろう。しっかりと掴まれた手首にも直樹くんの気持ちがのしかかっている気がして、重い。
「なんでこんなに好きになっちゃったんだろうなあ」
今度は優しく手を引かれて、その身体に包まれる。直樹くんはいつもいい匂いがする。
「Aがいないと、だめになっちゃう」
ずっとこうしてられたらいいのにね、
そうやって私の身体に顔を埋めながら、くぐもった声で言う。
『直樹くんって寂しがり屋だね』
「誰のせいでこうなったと思ってんの」
『私か』
「ずるいなあ」
『きらいになった？』
「んーん、だいすき」
『ふふ、私も』
「私も、じゃなくて、ちゃんと言ってほしいんだけど」
『え？』
「ちゃんと言って」
『えー、どうしよっかな』
「マジで良くないわ、そういうとこ笑」
『ふふ、だいすきだよ、直樹くんのこと』
「あー、ごめん、もう耐えらんないかも」
『え？』
直樹くんは腕の中からするりと抜けて、気がついたら私はソファーの上で仰向けになっていた。
「A、めちゃくちゃかわいいね」
太腿あたりにまたがられて、自由に身動きがとれない。
手ぇ出して、と言われて素直にその言う通りにすると、しっかりと絡めとって繋がれた。
頬に、首に、いろんなところに口づけを落とされながら、ただしあわせな気分に浸っていた。
「ずっと離れないでね」
『じゃあ離さないでね』
「それなら俺にもできそう」
『私も離さないよ、直樹くんのこと』
満足そうな顔をしたその人に、また唇を重ねられる。舌を絡めてお互いを確かめ合っていると、いつの間にかひとつになった気がした。
やっぱり私たち、間違いなくずっと一緒だよ。
そんなことを思いながらただ身を委ね、深い夜に溺れていた。
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たゆたうなつ / K.Takahira→←きみは籠のなか / K.Takahira *
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ぐり - 初めまして！雰囲気が好きですべて一気読みさせてもらいました🥹マユリカ阪本さんのお話読みたいです。時間がありましたらぜひお願いします(^^)v (5月11日 13時) (
レス) id: 0e2050f731 (このIDを非表示/違反報告)
とこ(プロフ) - いつもにやにやしながら読ませて頂いてます！ リクエストなのですが、ヤーレンズの出井さんのお話お願いできませんでしょうか？？哀さんのペースで大丈夫なのでよろしくお願い致します！ (2023年4月22日 22時) (レス) id: 6bae7fb429 (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - 哀さん» こちらこそありがとうございました！素敵なお話でした✨ (2023年4月9日 11時) (レス) @page42 id: 4336aaf71d (このIDを非表示/違反報告)
哀(プロフ) - まゆゆんさん» リクエストをいただいていた多田さんのお話を公開しました。コメントを読み違えてしまい、彼女設定ではありません。申し訳ございません🙇🏻♂️リクエストありがとうございました！ (2023年4月9日 9時) (レス) id: 8ce96fbb9e (このIDを非表示/違反報告)
P-398(プロフ) - リクエストです！D.Shibaさんの恋人だった主人公が事故で亡くなってしまう話を（死ネタ不可でなければ）お願いします！ (2023年3月17日 17時) (レス) id: 2cc94b219c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀 | 作成日時：2022年5月5日 10時
