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「そこで提案なんですが康二さん」

「なんや?」

「どうせ旅をするのなら一人より二人。そして芸を磨くというなら、面白い話題の一つや二つ持ち帰らなきゃでしょ?」

「おお、せやな」



私はいい事を思い立った。
私の正体が知られてしまった上に、どう考えても私一人の力では、とてもじゃないけど鬼退治なんて出来ない。

だからこの旅芸人を仲間に入れようと。




「私と鬼退治してください!」

「おおええで!」

「え、まじ?」



少しはごねられるかと思いきや、康二さんはあっさり了承してくれた。


理由を聞けば私の言ったことに一理ある上に、旅をするには金が必要だから分けまえをくれると言うなら着いてきてくれると。



「勿論です! ありがとう!」

「桃姫ちゃんに頼まれたら断れんけどな!」

「んふふ!」




こんな時ばかりは女子で良かったと思う。


さあ!そうと決まれば旅に出よう。




「亮平さんや女将さんにはお世話になりました。私、そろそろ旅に戻ろ、」

「待って。俺も行く」

「へ?」



真剣な顔でずっと何か考えていたようだけど、それがこれ?



呆気に取られていれば「桃姫と知らず無礼を働いたこと許してください」と、これまでの腹黒さは何処へやらとても謙虚な青年に早変わりだ。





「俺のね亡くなった親父の遺言なんだ。女子が困ってたら必ず手を差し伸べろって」

「まあ!」

「ええ父上やんか」



願ってもない申し出だけど、亮平さんを連れて行くとこの茶屋は女将さん一人になってしまうのでは?

気になって女将さんがいる店の方を見ていたら、




「大丈夫。女手ひとつで育ててくれた強い人だから」

「…そうですか。だったら女将さんの分も金銀財宝を持ち帰ってやりましょう!」




そしてこの茶屋を日本一の茶屋にしてやろう!

そう言えば亮平さんは嬉しそうに笑った。



こうして犬屋の亮平さんと、芸人雉之助もとい本名康二さんのお供二人を伴って私はまた旅に出るのでした。





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設定タグ:SnowMan , 佐久間大介 ,   
作品ジャンル:恋愛
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ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます!一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます!一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間推し - お話が面白くて一気に読み進めてしまいました〜!!続きも楽しみです! (2020年11月21日 8時) (レス) id: b5372a6ba4 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» ありがとうございます!!お話書かれてるんですね!?よし見に行かねば!! いえいえ彼への愛があれば素晴らしい作品のはずです!一緒に楽しんで書きましょうね(^^) (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» 鬼佐久間さんに是非惚れてください(笑)食べられて良いなんて言っちゃったら、今夜辺りに来ますよ?(笑)まだドキドキシーンがあると思いますが楽しんでほしいです!ありがとうございました! (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年10月24日 1時

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