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「えー、団子！団子はいりませんか〜？」
呼び込みって実際どうやって良いのか分からなかったけど、亮平さんに渡された看板を持って立っていたら、あれよあれよと人がお店に吸い込まれていった。
あれ？ 私、呼び込みの才能ある？
「見た目が良いからだよ。でもお陰様で今日のノルマ達成したから、はいお駄賃ね」
と、出されたのはみたらし団子。
「わーい！ありがとう！」
見た目が良いというのはちょっとだけ自覚あるんだけど、それが役にたったことは案外なくて、だから役にたてたなら嬉しいな。
店先で美味しい団子を頬張っていれば、亮平さんも隣に座りお茶を啜る。
「ところでさ本気なの？ 鬼退治」
「ん？ 一応本気ですよ」
「君みたいなそんな細腕で、たった一人で？ いやちょっと待って、そんな期待に満ちた瞳で見つめないで」
だからもう無理でしょ？
この流れは味方にならなきゃいけない展開だと思うんだけどなー、ともぐもぐしながら見つめても亮平さんはＮＯと手を前に突き出す。
「理由は？」
「親孝行」
嘘つくなみたいな疑いの視線だけど、私そんなに信用できませんか？
巷じゃ正直もの桃姫ちゃんで通ってたようななかったような。
「ちょっと色々あって、鬼さん達から金銀財宝をいただいて持って帰りたいんですよね」
「ご両親に？」
「はい。すごくお世話になったのに、何一つ孝行してあげられてないので」
「へえ、意外と真面目なんだね」
ズズ、とお茶を飲んで「はあ」と息を吐く。
それにつられて私もお茶を啜ると「あっち！」と、舌を火傷した。
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その日、何処にも泊まる宛はないって話から亮平君はお家に泊めてくれた。
結構腹黒いところがあったりもするけど、やっぱり優しい人だ。
「ふう、流石に疲れたなぁ」
通された部屋で袴と足袋を脱いで、歩き通した足を触るとカチコチに固まってて、脹ら脛とかズクズクと疼く。
体力には自信はあるけど、暗いうちにお城から遠くへ行かないとと頑張りすぎた。
「佐久間様は、あれからどうしてるんだろう」
私の身代わりになって時間を稼ぐと言ってくれたけど、まさか捕まったりしてないかな。
畳にゴロンと横になって、瞼を閉じると浮かんでくるのは佐久間様の最後に見た月夜に照らされ妖しい微笑みだった。
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ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます！一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (
レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます！一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間推し - お話が面白くて一気に読み進めてしまいました〜！！続きも楽しみです！ (2020年11月21日 8時) (レス) id: b5372a6ba4 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» ありがとうございます！！お話書かれてるんですね！？よし見に行かねば！！ いえいえ彼への愛があれば素晴らしい作品のはずです！一緒に楽しんで書きましょうね(^^) (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» 鬼佐久間さんに是非惚れてください（笑）食べられて良いなんて言っちゃったら、今夜辺りに来ますよ？（笑）まだドキドキシーンがあると思いますが楽しんでほしいです！ありがとうございました！ (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年10月24日 1時
