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一冊の本と物語 ページ42

Aside


ジ「……!!Aっ、A!!」



『ぅはいっ!!』



勢いよく肩を揺さぶられて起こされる。



『ど、どうしましたかジェイド先輩??』



そういえば目を丸くし少し笑う彼。



ジ「先輩って。どうしましたか?昔の夢でも見ていましたか?」



なんてクスクス笑う。ん、あれ?よく見渡せばもうそこは住み慣れた二人の家で



『うわぁ、夢みてたぁ…』



なんて呟くと、どんな夢見ていたんですか?なんて聞かれる。



『学生の時の夢だったよ?』


そう頬杖をつきながら言えば、



ジ「あぁ、一番濃い記憶ですね。」


なんて、彼もしみじみと思い出している。



ジ「全く、付き合ってから(あれから)留年危機のAを支えていましたね、僕は。」


『うっ、うるさいなっ!!』



そう話しているとジェイドくんは自家栽培しているキノコの前に座る。



『なんだかさ、色々あったけど、私ジェイドくんとの思い出一冊の本にできそうだよね?』



ジ「まぁ、文才だけはあるんですし、いけるのでは?」



『なにその文才以外はダメみたいな……』



じろっと睨もうとしても彼はキノコに夢中だ。



『本書くならストーリー練らなきゃなぁ。あと、アズールくんにも出版の手伝い頼んで…』



ジ「あ、割と本気だったんですね。」



本気だよ全く。こんな幸せなラブストーリーを世に伝えなくてどうするんだ。



甘くて、切なくて、運命が引き合わせてくれたたった一つの物語。



『よし、構想は練れたぞ!!あっ、んー、タイトルはどうしようか。』



意外とタイトルって肝心だよね、なんて思いながら頭をひねるが




『流石、ナイトレイブンカレッジを最下位で卒業した私だわ。』



ジェイドくん達の努力虚しく、成績の上がらなかった私には考える、という行為がしんどい。



『ねぇ〜、なんかいい案ある〜?』



と聞けば、ひたすらキノコをめでるジェイドくん。



『ちょっと!きいてるの!?』



そう大きく声をかければ、



ジ「すみません、今キノコの手入れをしているんで後ででいいですか?」



なんて、いやわかるよ?結婚して何年目って思ってんのよ。



ジェイドくんのキノコ愛はわかるよ。もはやキノコ同担拒否出てるもんね。



ってか、問題はそこじゃなくて!!!!




『あぁ、もうっ!!!』






_______私はキノコ以下ですか?!




_END

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- え、好き…。神作品… (2023年1月7日 2時) (レス) @page47 id: 0464914362 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - あー!!!失礼いたしました!!漢字間違って2回とも同じようなコメントをしてしまいました!!すみません!! (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - 農場GOGOって…何そのTシャツほしい…通販で売ってるかな?← (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - 農業GOGOって…何そのTシャツほしい…通販で売ってるかな?← (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
よる - はわぁ!!オチが素晴らしいですね!!素直になれないのに心がキュウってしてムズムズしました!こう、くすぐったいんですよ(伝われ)読みやすくて面白かったです!素晴らしい作品を作っていただきありがとうございました!! (2020年7月28日 1時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たこきんぐ | 作成日時:2020年6月1日 21時

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