お兄ちゃんなんてだいきらい！

憂鬱 ページ20

『…』

志麻「…」

翌日の電車内。志麻お兄ちゃんは特に話しかけるでもなく、ただスマホをいじってる。怖い。

志麻「A、学校にはもう慣れた？」

『え？う、うん。友達もできたから、楽しいよ』

急に話しかけてくるので驚いたが、幼なじみなのに会話のひとつもなかったらおかしいからな、と納得する。

『志麻くんは、勉強、どう？』

志麻「う〜ん…まぁまぁ、やな。うらたさん越えは難しいわ。」

『あはは、あの人頭いいもんね。』

今の設定では、私には兄が1人と妹が1人いることになっている。そらにいとくろだ。

浦田お兄ちゃんとは従兄、志麻お兄ちゃんとは幼なじみ、さかにいとは彼氏彼女、センラにいとは彼氏の友達…となっている。

色々めんどうだな〜、と思いつつも、仕方ないか、とも思う。

『そういえば、志麻くんは付き合ってる人、いるの？』

なんとなく聞くと、驚いた顔をされる。

志麻「なななな、なんでそんなこときくん？」

驚きすぎでしょ、いる人の反応やん。

『その反応はいるのか〜。そっかそっか、誰だろ〜。志麻くんの好きそうな人ねぇ…』

志麻「お、おおおおおおらんわ！」

よく早口でそんなにいえるなー、と思いつつ軽く流す。

私、あれ1回やってみたいんだよね。ほら、お兄ちゃんと一緒にいるのをお兄ちゃんの彼女に見られて、誤解されるの。

志麻「…おったけど、別れたわ。受験に集中したいしな。」

『あれ、そうなんだ。折角なら、彼女と会って、浮気相手と誤解される的なシチュエーションになりたかったんだけどなー。』

志麻「性格悪すぎやろ…」

思えば、志麻お兄ちゃんとこんなに話すのは久しぶりかもしれない。小学校低学年の頃はもっとなかよかったのになー！

いぶとそうもくろとか私に対してこうなるのかなー、さかにいと同じようになってほしいなー！

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志麻さん

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