選択 ページ18
月がもう消えようとしている。
みんなは、日頃の疲れからか寝てしまったようだ。鬼である私は疲れないから、1人でぼーっと座っている。
『早く、人間に戻りたいな・・・』
鬼「人間に戻って、得することはあるのか?」
独り言を呟くと、いきなり知らない男が現れた。
『・・・え、だ、だれ』
目鼻立ちが整った顔、赤く光った目。そして、細長い瞳孔。
鬼「鬼舞辻無惨。鬼狩りたちが長年追い続けている、鬼の始祖だ」
『お、お前が・・・鬼舞辻、無惨』
今までにないくらい震えている体を、なんとか起こして日輪刀を構える。そして、呼吸を整える。
『星の呼吸 参ノ型』
そこまで言うと、鬼舞辻が私の首をつかんできた。彼の爪が食い込み、首に血が滲む。
『くっ・・・がはっ、な、なに、を・・・っ!』
鬼「私はお前を連れ去りたい。だが、私を殺そうとするなら、私はお前を殺す。そしてその後、ここにいる柱全員を殺す」
『あ、っ・・・うぐ・・・』
鬼「さあ、お前はどっちを選ぶ?私の元に来て、柱全員を守るか。私を殺すために、自分と仲間の命を捨てるか」
鬼舞辻は、低く冷たい声で私に問いかける。そんなの、答えは決まっている。
『お、前にっ・・・つ、いて・・・いく』
鬼「・・・いい子だ」
鬼舞辻がそう呟いた瞬間、琵琶の音がした。私は彼と共に、暗い空間へ向かって行った。
義「・・・A?」
Aの姿を最後に見たのは、彼女の愛する夫だけだった。
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桧 - マジで泣ける(´;ω;`)ウゥゥ (2021年8月7日 13時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
北極星 - ごめんなさい!2度目の感想です。私、義勇さん推しなので、もう、最後泣きました。ありがとうございます!これから続編をゆっくり読ませてもらいます! (2021年8月4日 15時) (レス) id: ce56cf178c (このIDを非表示/違反報告)
北極星 - 今まで読んだ小説の中で一番感動しました。 (2021年8月4日 15時) (レス) id: ce56cf178c (このIDを非表示/違反報告)
アルイ(プロフ) - 占ツクの小説で泣いた作品はこれが初めてです。このお話を書いてくれたことに心から感謝します(*T^T) (2020年11月1日 1時) (レス) id: 5747014bbe (このIDを非表示/違反報告)
きめつ大好き - ラスト泣きすぎて 目と鼻が真っ赤になりました 切ない、、来世も二人幸せになれますように。 (2020年10月10日 20時) (レス) id: c83c3938f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご | 作成日時:2020年2月13日 20時