蜜柑と炬燵と（MJ） ページ1
今日は随分と冷える
普段は用のない炬燵を引っ張り出す
ジャッカル「ほんっっま寒い」
せかせかと炬燵を組み立てる
マックス「ホントなぁ」
布団を持ってきたマックスが寒そうに布団に
顔を埋める
組み立た炬燵に布団をかける
ラクリマを原動力に電源が入り炬燵内に熱気が溜まる
取り敢えず布団に潜り込む
マックス「炬燵には蜜柑だよなー」
両手に蜜柑を持ったマックスが炬燵に足を入れる
マックス「食う？」
コクリとうなづくとマックスが蜜柑を剥き始める
何気なくその動作を見る
蜜柑を裏っ返し、ヘタの裏に当たる部分に
親指をプッと押し込む
そこから一直線にグググッと皮を
ぐるっと1周剥く
横に残った皮を親指以外の指でペリっと剥く
普通に皮を剥いているだけなのに無意識に目が行く
二個目の蜜柑に移る
プッと指を沈める動作に昨日のことが脳裏を過ぎる
こんな綺麗な手が
細くて骨が出っ張ってる手が昨日の夜はあんな
乱暴に自分を暴いていた……
と考えると次第に、蜜柑の皮を剥いているだけなのに
色っぽく見えてくる
昨晩の記憶が記憶を呼び次第に恥ずかしくなる
(あんなんで気持ちよくなっとるなんて…)
負けず嫌いな性格が恥ずかしさより悔しさを
上回らせる
だけど見れば見るほどやはり恥ずかしく
次第に限界が訪れ、炬燵に潜る
マックス「ジャッカルどうしたー？」
心配そうな恋人の声が聞こえる
ジャッカル「な、何でもあらへん！」
何でもある
お陰様で炬燵から出れなくなった
少しすると炬燵内に光が差す
マックス「ジャッカル……？」
マックスが炬燵をめくってこちらを伺っている
ジャッカル「ほんま何でもあらへんって、」
赤面してる自覚があった為見られないように
顔を腕に埋める
マックスの口角がニィッと上がる
マックス「ジャッカルさん何赤面してるの？」
見られた……
ジャッカル「気のせいやろ」
マックス「なら出てきなよ」
腕をグイグイ引っ張られる
そのまま抗う事は叶わずマックスの脚の上に
引きずり出される
上を見上げると悪い顔をしたマックスがこちらを
見下していた
マックス「で？何想像してた？」
玩具を見つけたかのように嬉しそうに
ニヤニヤするマックスは新鮮だった
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作者名：鯱 | 作成日時：2017年12月15日 1時
