再会は突然。 ページ21
海兵によって部屋の中に連れ戻された。
先程駆け込んできた海兵が叱りつけられていたが、こちらをみた「センゴク」という人は説教をやめてこちらを向く。
海兵が出ていきまたもや二人きりになった部屋。海軍の元帥、とやらがこちらの様子を伺っているのが分かるが、それどころじゃなかった。
心臓がバクバクして、頭が熱い。取り返しのつかないことになった、という強い重いがぐるぐると頭を回る。震えそうになる足にやっとのことで力を入れて立ってる、そんなかんじ。
( どうしよう、どうしよう。どうすれば─── )
「──さて、邪魔が入って申し訳なかったね。」
あの人が来なかったら、私は知らないままだったのだろう。それは嫌だけど、知っても私に何が出来る？
「いきなり手錠などして申し訳ない。こちらとしても万が一、を考えねばならないのでね。」
『万が一…』
万が一。私が白ひげ海賊団のスパイとか？この世界でよく聞く「能力者」だとか？異世界人だから？
まあ未知のものに警戒を払うのは理解できる。気持ちのいいものではないけど。
だいたい、取ってといったところで取ってくれないんだろう。それならもう言うのもだるい。
黙りこくる私に、元帥さんが立ち上がった。
「先程からすこしフラついているが、大丈夫か？椅子にでも、」
『いらないです。』
きっぱりと言い放つ。
なんなんだ一体。意味がわからない。
『手錠を付けておいて、抵抗出来ないようにしておいて、客人扱いですか？私は世間話のために連れてこられたんですか？』
─── 酷く投げやりな、つっけんどんな態度になってるだろう。
だけど、こんな気持ちのまま、その原因をつくったものに丁寧に対応できるほど大人じゃないの。
元帥さんの目が、こちらをまっすぐ捉える。
「そうだな。率直に聞こう。 君は"異世界人"か？」
『その鞄見ればわかるんじゃないんですか』
「では、質問を変えよう。
────君は、"未来" を知っているか？」
ピリ、と空気が張り詰めたのを肌で感じた。
未来なんて、そんなもの……
『知ってたら、こんなことになっていませんよ』
ぽつ、と呟く。
「そうか」とだけ呟いた元帥さん。
不意にコンコン、とノックの音が部屋に響いて、「失礼しまーす、クザンでーす」「サカズキです」「ボルサリーノですゥ〜…」という声が続いた。
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アップルパイ(プロフ) - お話自体も泣けるしあとがきで追い討ちかけてきた…最高すぎる作品です…‼︎ (2月28日 22時) (
レス) @page50 id: 0ce3ef1535 (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - この話凄く好きです！最後の方泣きそうになりました笑他の作品も読んでみたいなって思いました！ (2月3日 6時) (レス) @page50 id: 8f0b2947d1 (このIDを非表示/違反報告)
ロイ - すんごくよかったです！ワンピースの作品を読んだのは初めてなんですけど、面白かったです！夢主ちゃんの優しいところがすごく好きです！ありがとうございます！ (9月2日 12時) (レス) @page50 id: 97a54b5f8a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの(プロフ) - 何年も前に読んだこの作品の内容をふと思い出して、必死に検索し続けてようやく再会出来ました。最後に読んでからこんなに年月が経っているのに、また読みたいと思わせてくれるような作品を作ってくれて本当にありがとうございます (8月7日 0時) (レス) @page50 id: 0f8f6ed9fd (このIDを非表示/違反報告)
いぶき(プロフ) - 凄く感動しました、エースとオヤジを生存させてくれてありがとうございます (2023年3月23日 7時) (レス) id: d33577c241 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちチーズ
| 作成日時：2018年2月3日 9時
