絶対的戦力 ページ15
隣にいるナミは「やったー!やっつけた!?」と、はしゃいでいるがそんな事はまず有りえない。ロビンもそう思っているのか、淡々とした口調で言葉を発した。
「相手は七武海、そう簡単には行かなそうよ…彼らの表情からすると」
「……」
・
「そんなに違うのか?じゃあアイツ双子なんじゃんぇのか!?…はぁはぁ」
そうルフィが二人に聞いている事から、Aと同じようにゾロとサンジも敵に対して何か違和感を感じているという事だろう。
なら私の仮説も明確になる。
目の前の男は人間ではなく機械だ。
「はぁはぁ…それも考えられる」
三人共肩で息をしていて、悲しいほどに勝利が見えない。
「…とにかく本物なら瞬間移動でもっと攻撃を避けるはず、何より衝撃も飛ばさねぇし、肉球もねぇ」
ゾロの意見に二人は暗く黙りこくる。サンジはを煙に消えたクマをジッと見つめ、口を開いた。
「だが偽物だというならそれはそれで問題だ。こんなにつえーのが二人もいるって事になる」
全くの同意見である。
・
攻撃しては避ける。攻撃しては避ける。その繰り返しだ。私なんかの力でよければ今すぐにでも手を貸したい所だが、一応の為に体力は温存しておきたい。
きっと、これよりも強い敵が来る。その時は私も全力を出すから、それまでどうか持って欲しい。
「百八ポンド砲!!」
技名と共にゾロが刀を振りかざすと、クマの着ていた服が裂けた。裂けた部分から見えるのは肌ではなく、機械の部品のようなもの。
「やっぱり…」
クマは口にエネルギーを溜め、攻撃の用意を始めているが、ゾロはその場から一向に動こうとしない。
ここからでは後ろ姿しか見えないので、どんな表情をしているのか読み取れないが、雰囲気からして動かないのではなく、動けない。といった方が良いかもしれない。
何か精神的なダメージを食らったのだろうか。
どちらにせよこの状況は危ない。彼に声をかけようとしたその時、サンジが声をあげた。
「っ!馬鹿野郎!何やってる!?」
その声にゾロはハッとし、ギリギリに攻撃を交わした。交わしたのは良い物の、そのまま倒れ、片手で腹部を抑え、苦しそうに踠いている。
直に攻撃は受けていないはず。なら何故…。
「おいゾロ!そんな動けねぇほどやられたのか!?」
「…っ」
ルフィはゾロの元へ駆け付け、声をかけるが返事をする余裕がないのだろう。
「んな奴放ってけルフィ!アレを倒すのが先だ」
サンジはゾロの今の容態に思い返す事があるらしく、ゾロよりも今目の前にいる敵に集中しろと引き止めた。
339人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れ(プロフ) - とってもおもしろいです!これからも楽しみにしてます、、!頑張ってください! (2020年8月1日 3時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉(プロフ) - 名無し34187号さん» わざわざコメントありがとうございますTT。嬉しいです(^ ^)これからも更新頑張りますね!! (2019年12月10日 14時) (レス) id: 7be676ba1b (このIDを非表示/違反報告)
名無し34187号(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです泣。相変わらずの文才で、内容までめちゃくちゃ面白いです!!これからも更新楽しみにしています! (2019年12月10日 14時) (レス) id: 00aa3bdea9 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 1番か4番がみてみたいです! これからも頑張ってください!! (2019年6月3日 18時) (レス) id: 33ef8a9a51 (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - θ屬見てみたいです!! (2019年6月3日 6時) (レス) id: a4b65807ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蒼葉 | 作成日時:2019年5月26日 19時