◆2144. タイムオーバー ページ39
イヴ.
格納庫の外に出てみると、しばらく見ていた景色が一変んしていた。
ヴィル「こ、これは……！！！」
私達が今居る階層はたしかに最下層に近い場所だった。 けれどこの階層は最下層でもなければ、１番下というわけでもない。
それなのに、どうして……、
イヴ「この黒い結晶は……！」
まるでどこかの坑道ように、いたるところに見覚えのある黒い結晶が生成されていた。
禍々しい瘴気を放ちながら、それは��正常��である私達を脅かすように佇んでいる。
��タルタロス��の大穴からは薄気味悪い黄緑色の光が漏れ、この【嘆きの島】に入る時にも聞いた嘆きの声が響き渡る。
ヴィル「ぐっ……すごい瘴気だわ。
まさか、【冥府】の門が開いたの？」
エペル「……！」
『うえ……なんかいつもより嫌な感じがする』
イヴ「Aちゃん、大丈夫っ？」
『ん、平気。
ただちょっとこの瘴気がいつもより濃く感じるだけだから』
Aちゃんの言う通り、現在私達の周りに漂うこの瘴気はいままで感じてきたものよりも濃く、少しでも体内に取り込んでしまえばこちらもおかしくなってしまいそうなくらい気持ちが悪い。
Aちゃんと私はこの瘴気を吸うのは初めてではないため、魔力耐性がなくとも少しの時間であれば耐えられるが、この場に魔力耐性がなく、この瘴気に慣れていない人が居たら、即座にその場に転倒していたかもしれない。
顔色を悪くするAちゃんの肩に触れると、不意にヴィル先輩が持っているトランシーバーから着信音が鳴る。
ルーク「ヴィル、トランシーバーの呼び出し音が！」
ヴィル「こちら、第１タワーのヴィル。どうぞ」
〈第２タワー、レオナ〉
〈第３タワー、リドル・ローズハート。どうぞ〉
〈よかった！ 全員繋がったね。 こちら管制室〉
応答したのは、〈S.T.Y.X〉のスタッフさんの声だった。
そして途中で分かれたレオナ先輩とリドル先輩も応答したということは、彼らも無事なのだろう。
Aちゃんも私と同じことを思っていたのだろう、少しばかりホッ、としたような表情を浮かべていた。
ヴィル「一体なにが起こっているの？ どうぞ」
〈【冥府】の門が開き始めた〉
その言葉を聞いた私達は目を張った。
間に合わなかった……！
〈ブロット濃度がさらに上昇を続けている。 ��タルタロス��下層フロアに留まるのは非常に危険だ〉
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冬雪(プロフ) - たまごっちさん» コメントありがとうございます。これからも夢主達のことを見守っててくれたら嬉しいです (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
たまごっち - "男"の手は彼女達をすり抜ける。……ということはもう、お父さんって…あぁぁぁ、続きが楽しみすぎる！！！夢主ちゃんとイヴちゃん、幸せになって…(泣) (2022年8月12日 11時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - とうもろこしさん» コメントありがとうございます。父親参戦です (2022年8月12日 9時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
とうもろこし - お、お、お父さん！？！？夢主達、少しづつ記憶を取り戻してきてるってこと…？ (2022年8月12日 9時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - トワさん» コメントありがとうございます。ふとした時に雰囲気変わるスカラビアいいですよね。頑張ります (2022年8月11日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2022年7月23日 0時
