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◆2121. 淡イ 笑顔 ページ16

No said.




ルーク「ともかくAくんもジャミルくんも無事で良かった。 エペルくんも、イヴくんを庇うためのタックル、実に素晴らしかったが……エペルくん、怪我はないかい?」

エペル「はい、大丈夫です」

イヴ「ごめんね、私が油断していたせいで……。
本当にありがとう、エペルくん」

エペル「ううん。 ルークサンがトドメを刺してくれたし、イヴサンも怪我しなくてよかった」

『エペルがイヴのことを守ったってこと、だよね? 君はすごいなあ』

エペル「……えへへ」






エペル・フェルミエは頬を赤らめてはにかんだ。



イヴは笑っているAを見て一瞬だけ安心したが、包帯がほつれたAの腕を見て、喉をヒュッ、と鳴らした。






イヴ「Aちゃ、怪我、してるの……?」

ルーク「えっ!」
エペル「えっ!」

『あ、忘れてた。 たいしたことないよ。まだ血は止まっていないっぽいけど、腕自体が千切れるよりは全然……』







イヴがAの腕に触れる。


Aは目を張った。






イヴ「…………無理、しないでね?
Aちゃんが傷つくのは嫌だよ」

『ぁ…………うん……』






Aは自分の腕を凝視した。


呆然としていると、「もう1度、腕を見せてくれ」とジャミル・バイパーが再度、応急処置を行う。


止血し、包帯を巻き直す。







ジャミル「あまり腕を動かすなよ。 傷口が開いてしまう可能性がある」

『はーい。
それじゃあ代わりに足を動かしますね』

ジャミル「歩くか走るかの範囲であれば構わない」

『……あれ、もしかして僕、ちゃっかり行動制限かけられた?』

ジャミル「君の行動パターンなど、たかが知れているからな」






「せいぜい大人しくしているんだな」
ジャミル・バイパーは清々しい笑顔をAに向けた。 それはどことなく、曇りがかかったガラスを綺麗に拭いて、太陽の光を反射しているかのように、淡いものだった。


Aはその笑顔に、安心感を抱き、微苦笑を浮かべた。






『……さて。 あとはオネエ様とレオナ先輩だね』

イヴ「ヴィル先輩もレオナ先輩も、無事だといいのだけれど……」

『あの2人がそう簡単に床に膝をつけるなんてことないと思うし、大丈夫でしょ、多分』

ジャミル「多分て、君なぁ……」



『まあまあ、深いことは考えずオネエ様とレオナ先輩の所へ向かおうか。 リーダーが不在じゃあチームは成り立たないしね』


.

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冬雪(プロフ) - たまごっちさん» コメントありがとうございます。これからも夢主達のことを見守っててくれたら嬉しいです (2022年8月12日 15時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
たまごっち - "男"の手は彼女達をすり抜ける。……ということはもう、お父さんって…あぁぁぁ、続きが楽しみすぎる!!!夢主ちゃんとイヴちゃん、幸せになって…(泣) (2022年8月12日 11時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - とうもろこしさん» コメントありがとうございます。父親参戦です (2022年8月12日 9時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
とうもろこし - お、お、お父さん!?!?夢主達、少しづつ記憶を取り戻してきてるってこと…? (2022年8月12日 9時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - トワさん» コメントありがとうございます。ふとした時に雰囲気変わるスカラビアいいですよね。頑張ります (2022年8月11日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬雪 | 作成日時:2022年7月23日 0時

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