◇1378.明日も、 ページ29
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『でも僕、料理歴に関しては先輩より上ですよ』
リドル「……」
正直に言えば、リドル先輩は確信に触れたがためか、目を張ると、頬を膨らませてふるふると震えだした。
しかし僕は悪くない。
この場合、どちらが料理の知識について上かで話が分かれるため、紛うこと無き僕が上。心の中で高笑いをした。
『無理に１人で出来るようにならなくていいですよ。勉強だって解き方がわからなければ１人では何も出来ません。教えてくれる人がいるからこそ、なんでも出来るようになるんです。僕は先輩をダメにするために教えるんじゃなく、先輩にできるようになってほしいから教えるんです』
リドル「……でも、」
『リドル先輩は教えたらちゃんと出来るようになるまで頑張ってくれますので、教える側から見れば教え甲斐があります』
リドル「……本当かい？」
『はい』
『先輩のそーいうところ、僕は良いと思っています！』と親指を立てれば「なんだいそれ」とリドル先輩は下を向いた。
リドル「……そんなこと、初めて言われた」
言われたことないだけで、周りからはそう思われていそうだ。
リドル先輩がわからないってだけで、リドル先輩の努力を認めてくれる奴はリドル先輩の周りにたくさんいる。
１つ出来ないことがあるからって、自分の周りに居た奴らがすぐに１人も居なくなるなんてこもはないはずだ。
リドル先輩の周りにいる奴らはその程度で見捨てる奴がいるはずがないんだ。
誰にだって欠点がある。
面倒見は良いが嘘つきとか、ムードメーカーだけれど闇が深そうとか、友達思いだがすぐにオラつくとか、楽しませてくれるが思春期を拗らせてて面倒くさいとか。
『(……あれ、ロクなのいなくね？)』
……何はともあれ、ハーツラビュルのあいつらはリドル先輩のことを認めているし、目標としていることだろう。
そんなリドル先輩も無意識ではあるが応えようとしている。
僕は面倒くさい事も奴も嫌いだが、
リドル先輩を嫌いになれないのは、そのことがどーでもいいと思うほど、リドル先輩が頑張っているのを見ているからなのかもしれない。
『自分のことながら、僕も存外周りに甘いのかもしれないな……』
リドル「？」
『いんや、こっちの話です。
明日も頑張りましょうね、リドル先輩』
笑ってそう言えば、リドル先輩は眉を下げて笑って、
リドル「……もちろん」
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冬雪(プロフ) - 瑠奈さん» コメントありがとうございます。笑ってもらえて嬉しいです (2022年7月31日 22時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - ジグソーパズルwww (2022年7月31日 21時) (レス) @page48 id: f6c02603c1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - パラディさん» すみません。何故かリンクできなくなっていましたね。リンクできるようになったので良かったらどうぞ (2021年4月17日 20時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
パラディ - 続きはいつ投稿されるでしょうか…？続きが気になってしまって…でも無理せず頑張って下さい! (2021年4月17日 20時) (レス) id: 4799a50d98 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アヤさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年4月12日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年2月24日 0時
