◆175.心配だよ ページ32
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『てことでケイト先輩、なんか知りませんか?』
ケイト「え、オレを呼んだのって……」
『リドル先輩の事を聞くためですよ』
イヴ「情報収集が得意なケイト先輩なら何か知ってるかな、って思ったんですけど」
3年の教室の中にいたケイト先輩を廊下に呼び出せば、わっかりやすいくらいに落ち込むケイト先輩。
ケイト「な〜んだ。Aちゃんからデートのお誘いかと思ったのにな〜」
『あはは、なわけ』
ケイト「そんな明るく否定されても落ち込むだけだから!」
ケイト先輩とデートするなら、この得体の知れない男をちゃんと知ってからだ。
普段人前ではヘラヘラしているが、こーいうタイプの本性はどんなものか想像がつかないことを知っている。
ケイト「えーと、リドルくんのことだよね?オレもあんま知らないんだよねー」
イヴ「ケイト先輩でも知らない事あるんですね」
ケイト「そりゃあ、ね。リドルくんのことならトレイくんが一番知ってそうだけど、そんなトレイくんは今松葉杖生活で副寮長をお休みしてるからね」
イヴ「……」
ケイト「だから今オレが副寮長の代わりをしているんだけど〜、リドルくん、そういう弱みとかは見せなさそうというか、隠しちゃうっていうか」
リドル先輩なら有り得るな。
『男ってなんで辛い事を隠そうとするんだろ』
イヴ「Aちゃん……」
『まだリドル先輩が風邪引いてるって確定したわけじゃないけどさ、やっぱ、心配だな』
リドル先輩のオーバーブロットの件から数ヶ月は余裕で経っているけど、リドル先輩はあーいう性格だから、僕とリドル先輩は友達という関係だから、
心配になるわけで
ケイト「羨ましいなぁ、リドルくん」
『?』
ケイト「Aちゃんにそんな表情をさせるなんて、リドルくんくらいだよね」
『……参考までにどんな顔してる?』
ケイト「憂いを纏った女の子って感じの表情。
リドルくんのこと、そんなに好きなの?」
『?好きに決まってるじゃないですか。僕達は友達なんだから』
そう笑って言えば、さっきまでヘラヘラした表情はどこえやら、無表情になるケイト先輩。
ケイト「本人はそう思ってないかもだけど」
『は……』
ケイト「なーんでもない。そろそろ教室に戻らないとヤバめじゃない?」
そう言ったケイト先輩は普段と変わらないヘラヘラとした表情でそう言った。
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冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます。これからもご愛読の方をお願いします (2020年4月17日 15時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 161話で、八つ当たりはジャックすればいいになってました (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - とっても面白くて、何回も読み返したくなる面白さ・・・ヤバいです! (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます (2020年4月16日 18時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 186話でレオナがレオナ先輩ってさいごにいってました (2020年4月16日 17時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬雪 | 作成日時:2020年4月12日 3時