◇164.嫉妬深き王子 ページ21
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レオナ「ほんの数年生まれたというだけで
何故こんな想いをしなくちゃならない?
どれだけ勉強しようが
どれだけ魔法を使えるようになろうが
生まれてから死ぬまで兄より優秀だと
認められることはなく
王にもなれない
『……』
レオナ「何故、俺は第二王子に生まれた?
何故、俺は永遠に一番になれない?」
自分の足元に砂が溢れる。
レオナ「何故だ
何故だ
何故だ」
僕はその砂を蹴り飛ばすように歩く。
レオナ「__人生は、不公平だ」
『レオナ寮長は、案外嫉妬深いですねー』
僕はその背中に話しかけた。
リドル先輩みたいに座り込んで、僕に背を向けているため、寮長が今どんな表情をしているのかわからない。
『生まれた時からずっと兄に嫉妬しているなんて、ある意味一途だよなー』
レオナ「……」
僕は寮長の尻尾に手を伸ばすが、尻尾に手を叩かれてしまった。
背を向けているのに何故僕の行動を読めているのだろうか。
『王様になれても、一番になれない奴もいるよ』
レオナ「……」
『……いつまでも拗ねてんだよ！』
僕はレオナ寮長の背中を殴った。
『……王様になれなくたって、誰かの王様にはなれただろ！それくらい考えればわかるだろ！』
もう一発殴ろうとすればレオナ寮長に腕を掴まれてしまう。
ギロリ、と効果音がつきそうな目つきでレオナ寮長は僕を睨んでいた。
そのまま僕はレオナ寮長に頭突きをした。
レオナ「っ！！」
『い"っ！』
お互いデコを抑えて悶える。
レオナ「〜っ……テメェ……相当な石頭だな」
『これでも魔法学の小テスト満点だよ……っ』
レオナ「魔法も使えないのにかよ……！」
ペシペシと尻尾で僕を叩くレオナ寮長。
『そもそも君がいけないんだからな？一番になれないからって、嫉妬して拗ねるから！』
レオナ「俺がいつ嫉妬したんだよ」
『生まれた時から現在進行形でしてるだろ！』
レオナ「してない」
『してる』
レオナ「してない」
『してる』
レオナ「……」
『無言で歯を剥き出すな！』
歯を収めるように僕は寮長の口を手で塞ぐ。
『……なんで、全部諦めちゃうかなぁ』
レオナ「……」
『ラギーとかジャックは君に諦めてほしくなかったのに。
君は本当に勝手だ』
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冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます。これからもご愛読の方をお願いします (2020年4月17日 15時) (
レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 161話で、八つ当たりはジャックすればいいになってました (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - とっても面白くて、何回も読み返したくなる面白さ･･･ヤバいです！ (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます (2020年4月16日 18時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 186話でレオナがレオナ先輩ってさいごにいってました (2020年4月16日 17時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年4月12日 3時
