◆66.困った時に必ず ページ21
イヴ.
イヴ「(ど、どうしよう……)」
デュース「角から飛び出してきたのは先輩たちじゃないですか。春休みだって、卵が食べれなくなったわけでもねえのにイチャモンつけてきて……」
「んだと？俺のせいだって言いてぇのか？」
デュース「はい。卵、弁償してください。
あと鶏に謝ってください」
グリム「そうだそうだ！」
「はぁ〜？卵ごときで大げさな」
不穏な空気が漂う。
トレイ先輩に頼まれた買い出しの帰り途中、突然角から飛び出して来たお昼休みに温玉のことで怒っていたハーツラビュルの先輩達とぶつかった。
その代償として卵１パック全滅した。
先輩達がぶつかってきたのに、何故か喧嘩腰だ。
「まだ地面についてないから食えんだろ？
細かいことごちゃごちゃ言うなよ」
「割る手間が省けてよかったじゃん」
先輩達の高笑いが響く。
デュース「……ってんじゃねぇ」
「は？」
イヴ「(デュースくん？)」
デュース「笑ってんじゃねぇっつってんだよ！！アぁ！？」
イヴ「ヒッ……」
デュース「��ごとき��かどうかはお前らが決めることじゃねぇ！この卵はなァ、ヒヨコになれないかわりに美味いタルトになる予定だったんだぞ！！わかってんのか、えぇ！？」
するとデュースくんが先輩達に殴りかかる。
その光景が、何かと重なる。
怖くて、怖くて。
持っていた荷物を落としそうになる。
「くそっ、なんだこいつ……あ」
イヴ「！」
一発殴られた先輩と目が合う。
「ちょうどいい。お前、人質になれや」
男の人の腕がこちらに伸びてくる。
イヴ「いやっ……！」
刹那、茂みから何かが飛び出した。
「！！お、お前はっ！」
イヴ「！」
見慣れた後ろ姿が私の前に立つ。
その人は男の拳を掴むと捩じり上げた。
「いたたたたたたたたっ！！！！」
『女に手ェ出そうとしてんじゃねえよ！！！』
そして先輩を軽々と背負い投げするAちゃん。
『大丈夫！？イヴ！』
イヴ「Aちゃ、……」
安堵して、涙が一気に溢れる。
するとAちゃんは私の頭を撫でた。
『よしよしよーし。僕が来たからにはもう一安心だからなー』
そうやって、Aちゃんはいつも私が困っている時助けてくれるから、私はいつも、彼女に甘えてしまうのだ。
助けを、求めてしまうのだ
イヴ「……あ、デュースくんが」
『え』
.
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冬雪(プロフ) - サナさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただければなと思うばかりです (2022年8月11日 20時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
サナ - やっと、2巻なんだゾ(このお話の)。楽しみ。 (2022年8月11日 18時) (レス) id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆずさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月13日 11時) (レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ◆82話のところでトレイ先輩がトイレになっててめっちゃ笑いましたwwww (2020年10月13日 3時) (レス) id: 207a7fb508 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るなさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月4日 18時) (レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月31日 8時
