◆25.僕が考えたこと ページ27
イヴ.
グリム「オイ、デュース！もっと重たい何か乗せるんだゾ！」
デュース「えぇっと、重たいもの！？
い、いでよ！大釜！……あとは、えーとえーっと、大釜っ！……それから、大釜っ！」
「ヌグゥアア！！」
まさかの大釜三連続だった。
怪物の上には大型が四つほど積み重なっている。
エース「お前、大釜以外に召喚レパートリーないわけ！？」
デュース「う、うるせえな！テンパッてんだよ俺だって！」
『あっははははははははは！！』
何故かAちゃんはお腹を抱えて笑っていた。
イヴ「そ、それより早くここから出よう！」
エース「了解っ！」
私達は鉱山を出て森を駆け抜ける。
すると後ろから怪物の叫びが聞こえたと思ったら怪物があの大釜を押し退けて私達を追いかけてくる。
エース「げっ！アイツあの重しを全部押しのけて追いかけてきてるぞ！！」
『執着心が凄いなー』
グリム「呑気に言ってる場合じゃないんだゾ！このままじゃ追いつかれちまうゾ！」
『とりあえず撒いてみようか』
Aちゃんの言う通り、わざと木々が密集した所に入って走ったが怪物は木々をなぎ払い、岩山に隠れて息をひそめようとしても怪物が全部を壊してでも私達を探そうとしていた。
ずっと逃げて、ずっと走って、そろそろ私に限界が来た。
イヴ「(息が……っ)」
ひとまず、さっき見つけた小屋に隠れたけど見つかるのも時間の問題だった。
エース「チッ……あの怪物野郎、鏡の前をうろちょろしてやがるから鏡に飛び込めねぇ……」
グリム「どうすんだゾ！早くしないと日が昇っちまうし、オレ様達の努力が水の泡になるんだゾ！」
イヴ「待って、考える……考えるから……」
デュース「お前だけで考えようとするな。何か打開策があるはずなんだ……」
魔法石を持ち帰って、みんなで無事学園に帰れる方法を上手く動かない脳を無理矢理動かす。
『君ら堅く考えすぎ』
Aちゃんの声が聞こえたと思ったらAちゃんは私の頬を指でつついた。
Aちゃんと悪戯っ子のような笑みが、静かに緊張が解れていくのを感じた。
エース「じゃあお前、何かいい考えあんのかよ」
『もちのろん。上手くいけば全員帰還END。でも失敗すればもしかしたら僕が欠けることになるかもしれないね』
イヴ「え……」
デュース「それって、どういう……」
『僕、頭悪いからこの方法しか思いつかないんだ。ごめんね』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2162人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冬雪(プロフ) - コメントありがとうございます。どうぞ次にお進みくださいな (7月15日 10時) (
レス) @page50 id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
さ - 嫌いに!!なるわけ!!ないだろ!!寮長!!続き読んできます！！！ (7月15日 8時) (レス) @page50 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るきあさん» コメントありがとうございます。見つけてくれてありがとうございます (2022年4月23日 17時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - やっと見つけた！！！！！！！！！！！！！！！！！機械壊れて占ツク入れてから数ヶ月探してたけど見つかりました…応援してます…一から読み直します‼️ (2022年4月23日 17時) (レス) id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - はわわさん» コメントありがとうございます。ハマっていただけて嬉しいです。自分もここまでくるとは思いませんでした (2022年4月13日 0時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月23日 0時
