◆15.思わぬ助け舟 ページ17
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『(重たい……)』
「あの女子、重たそうな荷物自力で待ってるぞ。魔法使えば楽だろうに」
「だーかーらー、魔法が使えないんだって」
「あ、そうだった」
完全に僕のことバカにして笑っている男達が視界の端に映る。
今すぐにでもあいつらにこの荷物を投げつけたい。女だからってナメてると明日の朝日を拝めないぞ。野郎共。
「痛っ」
『！』
視界が良好じゃないため、角から出てきた男に気づかずぶつかってしまった。
『(あ、やば……)』
「……お前」
『スミマセン……前が見えなかったもので……』
文句の一つや二つ言われるんだろうな、と思いながら身構えていると不意に荷物が宙に浮く。
『え』
「重いだろ。何処に運ぶんだ？」
顔を上げると何故か僕が持っていた荷物はさっきぶつかったであろう男の腕の中にあった。
『手伝ってくれるの？』
「ああ。こっちも余所見してたから」
『君、優しいな！』
「ん、そうか？」
『他の男共は僕のことを見るなりコソコソコソコソとバカにしてくるだけだったから、もう少しでこの荷物をあいつらに投げつけるところだったよ！』
「いい笑顔で言うなあ……」
『だからありがとう！えっと……』
トレイ「俺はトレイ・クローバー。トレイでいい。
それよりこの荷物は何処に運ぶんだ？」
『生物室って所』
トレイ「ああ、ならこっちだな」
そう言って地図も見ることなく、スタスタと前へと進んでいくトレイの後を追う。
『トレイはこの学園に詳しいの？』
トレイ「ん？まあ、もう三年もここにいるしな」
『三年！？ってことは三年生！？うわ、なんかすみません。馴れ馴れしくタメ口使っちゃって』
トレイ「はは、別にいいよ。だってお前、この学園の生徒じゃないんだろ？」
『雑用係に任命されました』
トレイ「だから俺達の関係は先輩と後輩でも、歳上と歳下でもなくて、ただの偶然会った他人同士だ」
『歳上と歳下ではあると思うけど』
トレイ「それは��これから関わっていく��という関係だ。ただの他人同士なら敬語もタメ口も関係ないだろ。歳の離れた親戚すら敬語もタメ口も使わないだろ？」
……つまり、歳が離れてても他人なんだから敬語は要らないということだろうか
『……わかった、ようで……わからないような』
トレイ「難しかったか？」
『でもこれはトレイなりの気遣いってのはわかった気がする』
トレイ「それがわかったなら充分だ」
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冬雪(プロフ) - コメントありがとうございます。どうぞ次にお進みくださいな (7月15日 10時) (
レス) @page50 id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
さ - 嫌いに!!なるわけ!!ないだろ!!寮長!!続き読んできます！！！ (7月15日 8時) (レス) @page50 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るきあさん» コメントありがとうございます。見つけてくれてありがとうございます (2022年4月23日 17時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - やっと見つけた！！！！！！！！！！！！！！！！！機械壊れて占ツク入れてから数ヶ月探してたけど見つかりました…応援してます…一から読み直します‼️ (2022年4月23日 17時) (レス) id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - はわわさん» コメントありがとうございます。ハマっていただけて嬉しいです。自分もここまでくるとは思いませんでした (2022年4月13日 0時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月23日 0時
