【刀剣乱舞】妖物語 (ページ48)

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139.鵺ページ48

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青江「おや、主」

『青江さん！内番、お疲れ様です』

青江「ありがと。もう湯に浸かったんだね」

『落とし穴に落ちちゃいまして……』

青江「穴にはまったんだね。
もちろん、落とし穴のことだよ？」

『？』

時々青江さんは含みのある言葉を言っているが意味がわからず首を傾げると青江さんはにっこりと笑うため私も笑う。

青江「夕餉まで暇だから少し話し相手になってくれないかな？」

『え？あ、はい、いいですよ』

縁側に座る青江さんの隣に座り、沈みかける夕日を眺めていると「はい、お菓子」とお煎餅を私に渡す青江さん。

『わっ、いいんですか？』

青江「鶯丸とさぼって……休憩の時のやつだからいいよ」

『……今、さぼって、って』
青江「さて本題に移ろう」

『(誤魔化した)』

青江「主は＂鵺＂という妖を知っているかい？」

『……ぬえ？』

青江「夜の鳥って書いて鵺。黒煙と共に不気味な鳴き声で鳴きながら現れるんだ」

『なるほど』

青江「その鳴き声を聞いた者は災いが降りかかるとか病に伏せるとか、そんな言い伝えがあるね」

『昔の時代って本当に妖が出やすいですね』

青江「そういえば……＂あの子＂の鳴き声は聞いたことないね」

『あの子？』

青江「ああ、こっちの話。
それでその鵺は源頼政とその家来が退治したと言われている』

＂あの子＂というのは気になるが、源家の妖怪退治は歴史の時間に聞いたことがある。

青江「どこの本丸もそうだけど、時々外からいろんな時代の妖が紛れ込む時があるんだって」

『えぇええ！？そ、そんなことがあるんですか！？じゃあ鵺が入ってくる時も』

青江「あるいは……」

『ヒエッ』

ただでさえ最近まで病に伏せていたというのに。

これ以上厄介事には巻き込まれたくないというのに何故この世界は私をいつも厄介事に巻き込まんだ。

青江「まぁ、審神者がいれば大丈夫なんだけどね」

『え？そうなんですか？』

青江「不満に思うならお祈りをすればいい。
両手合わせて、目を閉じる」

『こうですか？』

青江「そして霊力を自分の右目に集中させ、祈るんだよ」

『……』

青江「そう。
……ほら、出て来たよ」

『え？何が……』

恐る恐る目を開けると、そこには黒い不気味な生き物がいて、その生き物は私に襲いかかった。

『きゃああぁぁぁぁぁあああああっ！！！！』

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