67.堀川国広 ページ21
堀川.
僕を顕現したのは前代の審神者でも今の主さんでもなく、政府から派遣されたという審神者だった。
「こんにちは、僕は堀川国広といいます」
当時、主は僕を見て、舌打ちを一つした。
「なんだ堀川か」
「え？」
「あーあ、資材の無駄だったなー」
その時は「すみません」と謝った。
期待に添えられなかったのは僕が悪いのだから怒るとかではなく、ただその時は申し訳ないと思った。
でも、主は屑だった。
資材のためなら彼はなんでもした。疲労が溜まっても刀剣男士を資材集めに行かせ、挙げ句の果てには折れた刀剣男士に涙一つ流さずこう言った。
「折れても代わりはいる。それに資材にもなる」
折れた安定くんに主は言った。
……酷いよ主さん、清光くんが泣いてるよ
僕は我慢しか出来なかった。自分に��怒らない��と言い聞かせる日々が長く続いた。
そんなある日、僕は絶望した
主が兄弟である山姥切を折った。瀕死状態の兄弟を手っ取り早く資材にするために主は刀解した。
酷いよ主さん
殺してやる
お前なんか、
「殺してやる！！！！」
最初に主を刺したのは僕だった。
そして他の刀剣達も次々と主を滅多刺しにした。
主の生温かい血液が顔に飛び散る。いろんなところから血を出して死んでいく主の姿は滑稽だった。
「あはっ……あははははははははははは！！ひーっひひひ！あは、あはははははははは、ははっ、はははは！！」
笑いが止まらなかった。
これが、僕と主の記憶
あれから結構経って、新しい女人の主が来た。最初はみんな彼女のことを殺そうとしてたのに何故か今は彼女のことを、人間のことを信じ始めてる刀剣が出始めている。
「(みんなの恨みってその程度だったんだ)」
信じるの早すぎるよ。
彼女がどんなにいい子で、前代の孫だからって、彼女は本性を隠しているかもしれないじゃないか。
清光くん達にとっての前の主は彼女のお爺さんで、
僕にとっての前の主は政府から派遣された審神者。
みんなが殺さないなら僕が殺しちゃうよ？
『……堀川さん』
「はーい、なんですか？」
『洗濯干すの、手伝っていいですか？』
「いいの？じゃあ、お願いします」
すると安心したように笑う主。
そうそう、そうやって僕を信じてよ。
僕は貴女を騙す。信頼という沼に浸わせて、裏切りという底無し沼にハマらせて、絶望という名の地獄に突き落とす。
僕は闇討ちも暗殺も得意分野だからねっ
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冬雪(プロフ) - たまごやきさん» コメントありがとうございます。毎回題名が変わる小説ですがこれからも読んでいただけると幸いです (2019年6月9日 9時) (
レス) id: 319301ee3c (このIDを非表示/違反報告)
たまごやき - こんにちは。今までコメントしていなかったのですが、いつも作者様の作品を読ませて頂いてます。あんスタの方から読み始めたのですが、どちらもとても引き込まれてしまいとても好きです。これからも作者様のペースで更新してくださると嬉しいです。 (2019年6月9日 9時) (レス) id: 7f42fd7b15 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 幸別愛友さん» コメントありがとうございます。これからも頑張ります。 (2019年5月25日 15時) (レス) id: 13dcdbbff5 (このIDを非表示/違反報告)
幸別愛友 - すごくいいお話です…(*´^-^`*) その文章能力わけてほしいくらいです…(>д<。) これからも更新頑張って下さい！楽しみにしてます！！ (2019年5月25日 12時) (レス) id: 978af02bfc (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 瑠花さん» 他人が作ってしまうと自分が作った物語が思い通りにいかなくなります。誰も語彙力がないことを馬鹿になんてしませんよ。馬鹿にする方が馬鹿なんですから (2019年5月24日 22時) (レス) id: 13dcdbbff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年5月20日 21時
