28.鬼ごっこ 其ノ壱 ページ30
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鶴丸さんが持っていた刀が私の目の前に迫った。
刹那、即座に私を持ってる鯰尾くんはしゃがみ避けると鶴丸さんは刀の柄を上向きにして刃先を下に向けた刀で頭上から私を刺そうとするけれど鯰尾くんは私の頭を守りながら畳の上を転がって避ける。
全てが一瞬で私は必死に鯰尾くんの服を必死に掴むことしか出来ないでいると、また声が聞こえた。
____鍛刀場に行け
『(鍛刀場？)』
「鶴丸さん少しは手加減してくださいよっ！こっちは当主を両手に抱えてるんですからね？」
「なら捨てればいい！当主は前の主で充分だ！！」
「前の主はもういないんです！そろそろ前を見ないと落とし穴を掘ることしか出来なくなりますよ！」
すると鯰尾くんと入れ替わるように出てきた厚くんが鶴丸さんの刀を自分の刀で受け止め、振り払い、金属音を響かして火花を撒き散らす。
刹那、鯰尾くんの背後から伸びた手が私の目の前に迫る。それを瞬時に感じとった鯰尾くんは私を巻き込んで前転したためその拍子に私と鯰尾くんは離れてしまった。
着陸に失敗した私は普通に畳に顔面をぶつけた。
「あ、やべ。主〜大丈夫ですか〜？」
『な、なんとか……』
「なんとかなりましたね！それよりも……」
顔を上げて振り向くと私達の前には髪色が水色の男の人が立っていて優しい笑顔を浮かべている。
「……いち兄」
「……鯰尾、それに薬研も乱も厚。私は言った筈だよね？ここに来る審神者に関わってはいけないと」
「でも審神者がいないと俺達は生きていけないって言ったのは」
「それも私は言ったが関われとは言っていない」
優しかった顔から一気に顔を険しくする��いち兄��と呼ばれる人は鞘から刀を抜くと私に刃先を向けて睨みつける。
「貴女も悪い人だ」
『え……』
「何度私の弟達を誑かせば気が済むんですか」
��いち兄��と呼ばれる人の目が黒く歪んでいくようで私は何も言い返せずに目を離さないでいると誰かに後ろから抱き締められ振り向くと乱ちゃんが力強い目で真っ直ぐと��いち兄��を見ていた。
「これはボクらの意思だよ」
「乱……」
「そういうことだよ、いち兄」
すると鯰尾くんは胸に手を当てると桜吹雪と一緒に刀を身体の中から取り出す。
その姿がどうしようもないくらい綺麗だった。
「乱と薬研は主を連れてって！」
「行こう主さん！」
乱ちゃんが私の手を引いた。
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ぬっこ(プロフ) - 胸から刀を出すと言う表現がとても素敵です。続き楽しみにしてます(^-^) (2020年1月15日 21時) (
レス) id: da10b377d5 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 紫鶯さん» ありがとうございます。続きをお楽しみください。 (2019年5月16日 20時) (レス) id: 13dcdbbff5 (このIDを非表示/違反報告)
紫鶯 - とっても面白かったです！ (2019年5月16日 13時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年4月29日 9時
