□87.助け合い ページ38
緑谷.
緑谷「へ……」
白野さんは真っ直ぐ僕を見据えた。
彼女が��敵��だったら
それはそれで恐ろしい事だ。彼女の個性さえあればヒーローを殲滅させるなんて簡単なことだろう。
でも敵である彼女の姿が想像出来ない。
緑谷「そ、そんなのわかんないよ。だって白野さんヒーローになろうとしているんじゃないの？」
『��もしも��の話ですよ。世の中にはヒーロー役と敵役、一般人役がいるとして、私にはヒーロー役と敵役しか選択肢がないもので』
緑谷「そうなの？」
『この個性を持ってしまった以上、私は普通にはなれません。私の個性を知った正義の味方達は私に手を差し伸べ、強引に自分達の考えを押しつけ、この業界に介入させるんです』
無表情で淡々と、話す白野さん。
難しい事はわからないけれど、今白野さんは何か重たい物を背負っているということがわかった。
そもそも、考えてみれば��最初から��可笑しかったんだ。
まだ入学して間もなくヒーロー科に編入して、戦闘能力が高くて、プロヒーロー達とも交流がある。
そして、死柄木弔と幼馴染。
白野Aの立場は吐き気がする程に歪みきっていると思う。１５歳の少女１人が背負うには重すぎるし平然と生きているのが可笑しいくらいだ。
緑谷「……っ白野さん！」
『はい、なんでしょうか』
緑谷「僕に出来ることはないかな！？」
『突然ですね』
緑谷「だ、だって白野さんなんか辛そうだし……僕達仲間なんだからそこは助け合いとかしないと」
『……』
「助け合いですか」と白野さんは少しの間考える素振りをすると「あ」と顔を上げる。
緑谷「なんかある？僕が出来る範囲でならなんでもやるよ！」
『……なんでもって言いましたね？』
緑谷「え」
『私の理解が間違っていなければ緑谷くんに出来る事ならなんでもしていいということですよね？』
緑谷「近いよ白野さん！！」
何故か目を輝かせて僕に迫る白野さん。
あまりの近さに目を背ける。
彼女の整った顔立ちは僕には直視出来ない。
『実は出会った時からやってみたいなぁと思っていました』
緑谷「そ、そんな前から！？」
『これで叶えられます』
そう言いながら手をわきわきさせる白野さん。
一体何をされるのだろうか。
それは外でやっていいものなのだろうか。
『では、いきますね』
緑谷「(もうどうにでもなれ！！)」
僕は意を決して目を瞑った。
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夢桜(プロフ) - 夢を見たのは緑谷君かっ！最初から見させて頂いてます！とても面白いです！無理せず頑張って下さい！夢主ちゃんの性格好きだなぁ… (2019年11月17日 12時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
カロメG - この主人公の子の性格とても好きです！推しのホークスも出て来てて嬉しいです！ (2019年9月23日 1時) (レス) id: e6da68bb26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年9月21日 15時
