僕らの想い〜証VOL２.

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(なぜ犬みたいに噛むんで？しかも首に)



北「何するんだよバカ」



(マジ、いてぇや)



藤「ちょっとした虫除けさ」

北「ふざけんな、こんなに赤くなるまで噛みやがってよ」

藤「そんなに痛かった？」

北「いてーよ血が出てんだろ」

藤「大袈裟だなぁ、ふっ」

北「じゃねぇや、つうかなんで俺がこんなことされなきゃならねんだわ」



(喧嘩を売ってんの？買ってやろうじゃん)

売られた喧嘩は買うのがルール、俺は苛っとし興奮していた。



藤「じゃあ、誰の匂いだったのか教えてごらん」



藤ケ谷は、さっきとは言い方を変え。

(…んだよ、んだ‥ﾁｯ)

なんで全部、お前に話さなきゃならないんで？俺に黙秘権はないの。

もちろん藤ケ谷が昔から過保護なのは知っている、だがらってそこまでする必要ある？



北「…‥に」

藤「なに？」

北「お前に…くっ、関係ねぇだろ！」



とうとう怒りが爆発してしまう、同時に自分の声が部屋中に響き渡りシーンと静まりかえる室内。

藤ケ谷は急な俺の態度に驚いた様子で固まっていてハッと我に返り過ちに気づく。

(ちょ待て相手は藤ケ谷じゃん、超やべぇ)

怒らすとまた面倒なことが待ち受けている、勝ち目なんてほぼゼロに近い。

いや確実にゼロ、むやみに啖呵を切って出る所じゃないのに俺ったらなんて命知らずな。

そう思い、こいつが言葉を発するまで身構えた。

少しすると「そっ…」藤ケ谷は寂しげに呟き、その姿は物凄く傷ついているようにも見え。

(あれ？)

想像してたのとは違って、逆に俺が驚いてしまい。



藤「そうだよな俺には関係ない…か」

北「ちょ、えっ」



いつもは、こんな簡単に納得せず嫌でも理由を聞いてくるのに。

(なんだよ？これ…)

なんか様子が違う調子が狂うっつうか、どう反応したらいいか分からない。

別に怒られたいとかいうわけではないが、ただいつもの藤ケ谷と少し違うことに違和感を覚え。



藤「今日は帰るよゴメン北山」



藤ケ谷は、そう言って俺の上からあっさり退き右肩に自分の鞄を持って部屋から出て行ってしまってよ。

その後ろ姿が一段と暗く感じ。

(これは、もしかして怒らせたというより傷つけた？)


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