ダブルデートという名のファーストデート ページ27
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今回は柚莉の車で箱根に向かう。柚莉と交代で運転。
車内にはキンプリの音楽が流れてる。紫耀から何件も連絡が来てたけど運転に集中しすぎて見れてなかった。
《 あー！やっと出た 》
〈 ごめん！運転してた 〉
《 あ、ごめん！俺ら今から向かう 》
〈 おっけー！お疲れ様！後でね 〉
《 あーい 》
柚莉が " 平野くんから電話！ " って慌てて私に携帯を渡してきたからBluetoothに繋いでもらって電話を取った。隣の柚莉は、ひたすらニヤニヤしてる。楽しそうだなあ。
柚「ねえ、連絡先聞くのってどう思う？」
「いいんじゃない？」
柚「引かれないかな？」
「ジンくんはそういう人じゃないよ｣
柚「そうかな」
「柚莉だったら絶対大丈夫」
" 俺で良ければいつでも話聞くよ " と言ったあの日も普通にLINEを教えてくれたから、きっと彼は人で選んでる。決して軽いとかじゃなくて、しっかり見極めてるというか、言葉で表すのは難しいけど。とにかく、ジンくんが柚莉に興味を持ってるのは事実。
紫耀のおかげでもあるけど、 " 柚莉 " っていう名前もしっかり覚えててくれて、あの子すごい喜んでたから。コンサートのときまでは全然信じてなかったけど、ファンサが私たちに向けられてるものだと分かったときは、泣きながら喜んでた。
箱根に入り、集合場所に着いて深呼吸。
紫耀たちはあと40分はかかる。2人で先に降りて、休憩タイム。
紫耀くんもーすぐ!
紫耀くんはやくあいたい
最後の語尾にはハートの絵文字も。思わず頬が緩んだ。
高速飛ばしてるのかな？思いの外めちゃくちゃ早いね。
『……よっ』
「わ！」
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年5月25日 22時
