・（S） ページ25
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ジンが興奮気味に返してきたってことは、あいつも勘づいてるな。そう。Aと柚莉ちゃんの休みもシフト制だから今月で2人の休みが被るのが土曜日しかない。
一応、Aに柚莉ちゃんの予定を聞いてもらった。
「あ、柚莉も大丈夫だって」
『よし。ダブルデートだ』
「え、大丈夫なの？ほんとに」
『Aたちは心配することないから』
多分、Aは俺らのことを心配してくれてるんだと思うけど、俺にも考えがある。バレないように絶対あの2人をくっ付けてみせる。
Sダブルデート
jinまじ?!早速?!
jin柚莉ちゃんへーきなの?
S大丈夫だって
jinまじでサンキュー!
恩返しとかそういう話でもないけど、ジンにも幸せになってもらいたいし、何かのキッカケになればいいなって本気で思ってる。Aと初めて会ったあの日の4人。
再集結するまであと少し。
「ねえ最初に会った日のこと覚えてる？」
『ん？……箱根で会った日？』
「そうそう」
『もちろん、忘れるわけないじゃん』
唐突にAが話し出した、あの日のこと。
「あの日にね、柚莉もう、ジンくんのこと気になってたんだよ」
『そうなの？』
「紫耀のことよりもジンくんのこと調べてたし」
『ほぉ』
「あの笑顔が忘れられなくて〜っていつの間にかファンになってた」
『そっか』
「柚莉のおかげで今があるって本気で思ってる」
『うん、』
「柚莉にも絶対に幸せになってもらいたい」
俺も同じだよ。だからさ、協力してよ、A。
……それぞれの親友の為にさ。
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年5月25日 22時
