*可愛いと思って【あなたside】 ページ25
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「え、鬼兵隊と商談の話…ですか?」
「ああ。団長が昨日言ってきやがった。もっと前から言っておけってんだ、あのスットコドッコイ」
今、私は、仕事が終わって家に遊びに来た阿伏兎さんと、お話をしている状況です。
どうやら、急な商談が入ったようで、後、2週間したら地球から離れなきゃいけない……と言うのを、昨日言われたらしく、私はお酒を飲みながら文句を言っている阿伏兎さんを見つめた。
「神威さん、いつもそうなんですか?」
「いっつもだ、全く。仕事も全部押し付けてくるしよォ、言ってること滅茶苦茶だし、所構わず喧嘩吹っかけっから、尻拭いだってきついし」
次から次へと出てくる不満を言っている阿伏兎さんが、可愛く見えてきた私は、中身がなくなったお猪口にお酒を注いだ。
「でも、それ程信頼されてるって、事なんじゃないですか?」
「んなこと、団長が思ってるわけねぇだろ。自分の事しか考えてねぇ。ほんっとに世話がやける」
「そんな事言って、阿伏兎さん、さっきから顔が緩んでますよ。」
ふふっと笑って言うと、阿伏兎さんは恥ずかしそうに頬をかいて、私が作ったおつまみに手を伸ばした。
「おつまみ、足ります?もっと作りましょうか?」
「いや、そろそろ帰らなきゃならねぇしな。
にしても、この前の朝飯から思ってたが、料理上手いんだな。
団長も気に入ってたぜ、お前さんの作った飯」
「そんな事ないですよ。」
「昔からやってたのか?」
「はい。恩師に教わって、兄とかに振舞ってました。」
「そうだったのか。
これ、気に入ったぜ。青菜のピーナッツ和え」
「ほんとですか?それ、私の兄ともう1人の友人も好きなんです。」
「もう1人?」
「はい。晋助くん……高杉晋助。知りません?」
「あいつともダチなのか?」
「はい。兄 小太郎と銀時、晋助くんは同じ学問所からの仲です。
攘夷戦争からは、辰馬が」
「辰馬……あぁ、あれか。快援隊率いてる、坂本辰馬か」
「辰馬もご存知なんですね。」
「まぁ、会ったことはねぇけどな」
まぁ、宇宙を旅してるんだから、名前ぐらいは知ってるか……
なんて思ってると、ある1つを思い出し、ダメ元で聞いてみた。
「あの、阿伏兎さん。ひとつ、お願いしたいことが……」
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rikohuku0428(プロフ) - 続きのパスワードが知りたいです!面白いのでぜひお願いします! (2020年11月23日 0時) (レス) id: 4dacac16ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どこかのムスメ | 作成日時:2018年8月23日 12時