*そいつの膝枕は貴重だ ページ14
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「あぁ〜っ!!お前、A姉に何してアルか!!」
余計なもんまで買おうとしていたあいつらを、引っ張って戻ると、Aの横……正しくは、あいつの膝に頭を乗せアイマスクを付けている、いかにも警察らしからぬ行動をとっている奴がいた。
「お前〜!!離れろ!A姉の膝は私のものネ!離れるヨロシ!」
案の定、神楽が買い物袋を放り出し、そいつの元に駆け寄った。
新八が放り投げた袋を、間一髪で掴んだのを横目で見ながら、やつのアイマスクを取ってやると、急な光に眉をしかめて片目を開けた。
「なんでィ……旦那じゃァないですかい。どうしたんです?」
「どうしたもこうしたもねぇよ、お前。人の膝で勝手に膝枕してもらいやがって」
「なんだ。旦那、羨ましんですかィ?」
「あぁん?あぁ、そうだよ、悪いか、コノヤロー」
「フンっ。早い者勝ちでさァ。それに、感謝してもらわなきゃなんねぇな」
「お前に感謝することなんて何も無いアル!!」
「おっと、聞き捨てならねぇな、チャイナ。俺ァ、見回り中に、便所行くためにここに寄ったのはいいけど、A嬢が男どもに声をかけられてたから、多い払ってあげたんだ。」
「なに?!そうなのか?A」
飄々と話す総一郎くんに、俺は確認を取るために横で傍観していたAに聞くと、頷いた。
「そうだよ。総悟くんが助けてくれて、銀時達が帰ってくるまで、そばに居てくれたの。」
どうやら本当だったらしく、再び総一郎くんに目を向けると、ドヤ顔で見てきたせいかヤケにムカついた俺。
「でも、沖田さん、見回りはいいんですか?」
「あぁ、いい、いい。土方さんがやってくれてまさァ。
それよりA嬢、俺とデートしやせんか」
「Aはデートなんてしません!!」
「そうアル!!私たちとデートだから、お前とっとと帰れヨ!」
ドヤ顔のまま、デートなんでほざいて気やがったから、ムカついてAを守ると、俺と総一郎くんの間に鉛玉が飛んできたかと思えば、トイレの壁にそれがぶち当たり爆発が起きた。
「えっ、何事?!」
「総悟ォォォっ!!てめっ、人に見回りさせといて、何してやがんだっ!!」
「あ、土方さん」
壁に鉛玉をぶち込んだのは、青筋を立てた多串くんだったらしく、総一郎くんはAの後ろに隠れた。
神楽に至っては、ざまぁみろと言いそうな顔で、総一郎を嘲笑い、新八とAは呆然と破壊された壁に目をやった。
*重症だな 【阿伏兎side】→←*ヅラの代理【銀時side】
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rikohuku0428(プロフ) - 続きのパスワードが知りたいです!面白いのでぜひお願いします! (2020年11月23日 0時) (レス) id: 4dacac16ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どこかのムスメ | 作成日時:2018年8月23日 12時