そばにいさせて 3【怪盗キッド】

私達を繋ぐもの 6 ページ7

抹茶屋さんに行く前におみくじを引こうという話になり、私達は難波布袋神社へ向かった。





おみくじを引き、それぞれ開けてみる。




蘭が笑顔になり、こう言った。





「あ!私大吉!」




私たちは蘭の傍に近づき、おみくじを見る。




そこには、待ち人恋人と再会します。と書かれている欄があった。




「この待ち人の言葉、新一君のことじゃない?」



園子が嬉しそうに話した。





私はふとコナン君の方を見ると、困った笑顔でこちらを見ている。





まぁ……常にいるんですけどね。





「Aちゃんのどうやった?」




和葉ちゃんがのぞき込む。

私はおみくじをきれいに広げ、再度確認する。




「えーっと待ち人。物大事にすれば待ち人来たり……？え、何が来るの」





謎の言葉に私は笑う。





園子がテンション高めで話す。



「彼氏さんが大阪に来るんじゃなーい？」





(来るというか来てるなぁ……)







私は苦笑いをし、おみくじを財布に閉まった。





すると後ろから服部君が声をかけてきた。




「和葉、お前その三人案内したれや。俺はこの・・こ、こ、コナン君を案内するさかい」






コナン君呼びに慣れていないのか、冷や汗をかきながら言う。





「わーい!平次お兄ちゃんと観光だ!」





コナン君はすっかり子供役になじめているのに・・・。



「わ、わかった」





和葉ちゃんが返事をすると服部君とコナン君は神社から立ち去っていた。


「仲良いね」


「んね」








そして私は二人が見えなくなったのを確認し・・・。





ドタッ





わざと倒れた。






「Aちゃん!?」

「A!?」

「どうしたのA!!」




三人がしゃがみ、私の体を支える。





「ごめんなさい、ちょっと体調悪くてふらついちゃった。ホテルで休んでもいいかな」





「無理しないで。送ってくよ」



蘭が心配そうに見つめる。



心が痛くなってきた。
が、心を鬼にして演技を続ける。




「だ、大丈夫。タクシーで向かうから」





ゆっくりと私は自然に三人から距離をとる。



「本当にごめんね。体調良くなったら連絡する。楽しんで!」





「う、うん・・」


「なんかあったらすぐに連絡しなさいよ!」




私は二人に手をふり、足早に去っていった。






(仕込みを始めないと)




私は道路からタクシーを拾い、ホテルと逆の方向へとお願いした。

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