第二十一話 ページ22
トロールだ。
私は杖を取り出し、恐ろしくて震える腕を撫でた。
トロールをちらりと見ると、大きな手持ちの棒を振り上げていた。
私の方ではなく個室の方に。
『ハーマイオニーしゃがんで！！』
すると、トロールは個室の上の部分を全て破壊した。
ハー ｢キャァァァ！！｣
その衝撃で、私も杖を落としてしまった。
ハリ ｢サクラ！！ハーマイオニー！！｣
『ハリー、ロン！？』
駆けつけてきてくれたのはハリーとロン。
二人は目の前のトロールの迫力に一瞬後退りしたが、飛び散った破片をトロールに投げつけた。
トロールはトイレの個室をどんどん破壊していっている。
私は杖を必死に探しつつ、破片を避ける。
ハー ｢助けて！｣
トロールがハリーとロンの存在に気づくと、今度は棒を二人に振り上げた。
『ブラキアビンド 腕縛り』
私は杖を見つけトロールに呪文をかけた。
トロールは腕を縛られ、大きな棒を落としてしまう。
怒ったトロールは自身を壁にぶつけたりして、暴れていた。
それによって、私の所からは的が定まらず、呪文がかけれない状態になってしまった。
ハリーもトロールを避けるのに精一杯だ。
ロンなら、きっと......
私はロンの名前を呼んだ。
『浮遊の呪文よ！』
ロン ｢えっ、何！？｣
『浮遊の呪文！フリット先生の授業で習ったでしょ！』
ロンはやっと分かったようで、杖を構えた。
ハー ｢ビューン、ヒョイｯよ！｣
ロン ｢ウィンガーディアム・レヴィオーサ。｣
ロンは落ちた棒目掛けて呪文をかけると、落ちていた棒はふわふわと浮き上がり、トロールの頭上に落ちた。
トロールはバタンっと倒れると、暫くしても起き上がらなかった。
ハー ｢...これ、死んだの？｣
ハリ ｢そうじゃない、気絶しただけだよ。｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 138人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おむちゃ〜 | 作成日時：2021年12月16日 9時
