第十四話 ページ15
授業初日。
マクゴナガル先生の変身授業が終わり、次はスリザリンと合同の魔法薬学だ。
セブ ｢この授業では杖を振ったり、ばかげた呪文を唱えたりしない。｣
かっこよく登場したのは、魔法薬学のセブルス・スネイプ先生。
セブ ｢いいかな。魔法薬調合の微妙な科学と芸術的な技を諸君が理解できるとは期待していない。だが、一部の素質のある選ばれた者には伝授してやろう。人の心を操り感覚を惑わせる技を。名声を瓶の中に詰め栄光を醸造し死にすら蓋をする、そういう技を。｣
みんなは姿勢を正したり、遊んでいた杖を下ろしたりした。
スネイプ先生は羊皮紙に先生の話をメモしているハリーを睨んだ。
セブ ｢ところで。諸君の中には自信過剰の者がいるようだ。すでにホグワーツに来る前に力を持っているから授業など聞かなくてもいいというわけか。｣
ハリーは自分が睨まれていることに気づき、羽根ペンを机に置いた。
セブ ｢ミスター・ポッター。
その名も高きミスター・ポッター。｣
スネイプ先生は暫く彼の瞳を見つめて、彼を質問攻めした。
セブ ｢アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを加えると何になる？｣
ハリーは首を横に振った。
まだ習ってもいない問題が分かるのは、自信満々に挙手をしているハーマイオニーくらいだろう。
セブ ｢わからん？では、もう１問。レムアール石を見つけるにはどこを探せばいい？｣
ハリ ｢わかりません。｣
セブ ｢では、モンクスフンドとウルフスブランの違いは？｣
ハリ ｢わかりません。｣
スリザリンからクスクスと笑い声が聞こえる。
セブ ｢まったく。情けない。名前ばかり有名でも仕方ない。そう思わんか、ポッター。｣
スネイプ先生は嫌味たらしく言った。
だがハリーの瞳を見つめる時の眼はとても悲しそうだった。
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作者名：おむちゃ〜 | 作成日時：2021年12月16日 9時
