【テニスの王子様】幼なじみの壁越えました【幸村精市】 (ページ10)

今日:1 hit、昨日:20 hit、合計:42,736 hit

９ページ10

みんなを守るため彼らについていくことになった私は今、目隠しをされて運ばれている。

本当に何しようとしてるんだ。この人たち

『っ！？』

急に足場が変わりふらついた。
なんだここ…水の上？

エンジン音がしたから、ボートに乗せられていることで間違いないだろう。

しばらくするとボートは止まり、担がれて連れていかれる。本当にどこなんだここ。

「キース！いいやつ見つけたんだ」

キ「ピーター。どういうことだ。」

ピ「こいつ日本代表の仲間なんだ。こいつさえいればあいつらは手出し出来なくなるだろ？」

キ「そうだな。嬢ちゃん、悪く思わないでくれよ。」

それと同時に目隠しを取られる
生憎今の私はすこぶる機嫌が悪い

キ「…酷い顔だな」

『見たところあなたが親玉って感じですね。

単刀直入に言います。なぜこんなことをしているんですか。

あなた方がやってることは極悪すぎます。』

キッと睨みつけるとひらりと交わすように顔を背けた

キ「俺達は壊すんだ。テニスをしているやつらを。もう二度とテニスができないようにな」

言葉を失った。
テニスができないようにする？

テニスができない体になるまで痛みつけるって言うの？

今までもそんなことやってきたの？

私の頭の中はこんな思いでいっぱいになった

『どうしてそこまでやるんですか…あなたたちだって本当は大好きなテニスで人を傷つけたくないんでしょ！

何かテニスに恨みでもあるの？』

キ「俺たちはな。テニス界から追放された。」

そのあと彼は縄が解けたように過去を語りはじめた。

相手のラフプレイから仲間を守ろうとした。そしたら罪を被ってしまった

そしてどこのテニスクラブにも受け入れてもらえなくなった

だから、テニスをしている人を恨んでる

『でもそれって、いじけてるだけじゃないですか。

自分のわがままにテニスを使うなんて、テニスが可哀想です。

もっと他の方法があったんじゃないですか。』

キ「わかった口を…じゃあどうしろって言うんだ。」

『私が知るわけないじゃないですか。知ってても教えませんよ。

答えを教えてしまったら、考えない人になる。成長できない』

キ「貴様っ…！！」

『私を人質にしたことを後悔しなさい。』

こんだけ言っとけば時間稼げるよね…
頼むよ…精市…！助けて…