【テニスの王子様】幼なじみの壁越えました【幸村精市】 (ページ25)

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乃｢さーてと。選びますか｣

『よろしくお願いします乃花様〜』

たくさんのお店を出たり入ったり
あっちにいって、こっちに行って

友だちと遊びに行くってこういう感じなのかなって思うと、新鮮でなんだかとても楽しい気分になる

あんまり遊びに行くことのなかった私にとって体験したことのない気持ち

『ふふふ〜笑』

乃｢え？どうしたの？？｣

『楽しいなーって』

乃｢私もAとこんなふうにお出かけできるなんて思ってなかったからすごく楽しいよ

ありがとうね。｣

『い、いや！？こちらこそだよ？？私に付き合ってくれてありがとうね乃花ちゃん！！』

感謝したいのはこっちの方だよ…
精市が大変だったとき、私を支えてくれていたのは乃花ちゃんだった。

私がまだ選手をしていた時もずっと隣にいてくれた。

乃｢もし私が男に生まれてたら絶対Aと付き合うな〜。例えあの魔王幸村がAのことが好きであっても、絶対負けない！｣

『魔王？！？！それなんか申し訳ない！！みんなのマドンナ乃花ちゃんだよ？それ私が処刑されたりしない？？』

するわけないじゃん笑と冗談を言い合いながら目的である洋服選びをする

『これ、可愛い…。』

乃｢おお！それオシャレだね。試着してきなよ｣

店員さんにサイズの合いそうなものを選んでもらい、いざ試着

『どうでしょう…？』

乃｢……わ。……るい｣

もごもごと下を向く乃花ちゃん。

『乃花ちゃん？』

乃｢めっちゃ可愛い…！なんなの幸村ずるい。こんな可愛い彼女独り占めなんて…｣

『乃花ちゃんに褒められるの嬉しいな〜。服が可愛いんだよ』

乃｢Aも十分愛くるしいの。どこからともなく滲み出てるよ…｣

私が手にしたのは浅葱色のワンピース。
白い花が細かく散りばめられており、首元から肩まで白いレースとなっている。

膝がちょうど隠れるくらいで、丈も心配なさそう。それに値段もお手頃だった。

『これ精市喜んでくれるかな？』

乃｢喜ばないわけがない。よし決めた。私デートの日Aの髪いじるよ。ここまできたら徹底的にAを着飾る｣

『乃花ちゃんにしてもらえるの？嬉しい！乃花ちゃんがいれば百人力だよ！』

話がまとまって、会計を済ませる
一通り買い物を終え、帰路につくとすっかり空がオレンジ色に染まっていた

『もっと楽しみになったな〜』

早く会いたいよ