想って染まる短編集【WT】 (ページ35)

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◎初対面_shk ページ35

(リクエスト!!)

確か、シャークんと私が出会ったのは彼と共通の友人が居たからなんだけれども。最初に出会った時は、それはもうお互い初々しかった。私に関しては猫被りまくってたし。確かたまたまファミレスで遭遇して一緒にご飯を食べることになったのだ。

「え、と…初めまして。」
『初めまして…。』

沈黙がもう辛くて辛くて。とにかくトイレに行った友人よ、早く帰ってこいと祈るばかりだった。ただ、先に話しかけてきたのは意外にもシャークんで。

「あの、」
『はいっ？』
「ゲーム、好きなんですか。」

そう言って彼が指さした先には、カバンからはみ出している買ったばかりのゲームのカセット。これが運を持ってきたのか、まぁかなりの勢いで話が弾んだ。それはもう、トイレから帰ってきた友人を放置して話すくらいには。

その日のうちに連絡交換をして頻繁にお互いの家でゲームすることが多かった。

『シャークん！今日新しいゲーム買ってきた〜!!』
「は、天才じゃん。やろ。」

いつもどっちかがゲームに誘って、夜ギリギリまで散々やってた。家が近かったのもあると思う。だから結構夜遅くまで遊んでいたこともあった。おかげでほかの友人にはよく付き合ってると勘違いされることも多くて。

「そう言えば今日、なかむに「恋人でも出来た？」って聞かれたんだよね。」
『えぇ？どうしてよ。』
「これ、置いてっただろ。」
『あ、あー！ごめんね、邪魔だったから外しちゃったの。』

彼が手に持っていたのは私の腕時計。ゲームをする時邪魔だから取ってしまう癖がついてしまった。慌てて彼から受け取ろうとしたら、それをひょいと躱されて。

『えっ…？』
「なぁ、俺そろそろあの質問飽きたんだよね。」
『あ、もう私家にお邪魔しない方がいい…？』
「いや、ちがっ、あﾞ〜ッ…そうじゃなくて、

本当の恋人になればもう聞かれなくて済むんじゃね、っていう話で…。」

らしくないよな、ごめん、と謝った彼の耳は酷く真っ赤に染まっていて。知らぬ間にシャークんに惚れ込んでいた私は二つ返事で了承した。ゲームから始まる恋もあり、ってね？
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馴れ初めシリーズ開始しました〜👏
今日はたくさん更新する(つもり)です。