想って染まる短編集【WT】 (ページ17)

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◎同窓会_shk ページ17

(リクエスト!!)

『ただい…ヒェ。』
「…おかえり。遅かったな。」

同窓会が終わって家に帰ったら_______

彼氏が般若の顔をして待っていました。
いや、割と本気で背筋が凍った。だってめっちゃ顔怖い。特に目付きが怖い。あと声色がひっくいことこの上ない。いや、待って私なんかしましたっけ…。

「今何時か分かってんの？」
『…夜の10時ですかね。』
「ここまで誰かと一緒に帰ってきたわけ？」
『えーと…「正直に言え。」_____最寄り駅から一人で帰りましタ。』

さすがにあんな顔で睨まれたら嘘なんて付けない。もちろん付くつもりは元から無かったけど。でもこれ言ったら確実に、

「なんで俺に連絡入れなかったんだよ。」

…怒られますよねぇ。うん、分かってた。というか知ってた。まぁなんで彼に連絡をしなかったのかと問われてしまえば特に意味は無い。家だって最寄り駅からそんな遠いわけでもなかったし。そうやって頭の中で言い訳をしていると、シャークんの手が私の方へ伸びてきた。

「なぁ、聞いてんの？」
『聞いてるよ。最寄り駅から家そんなに遠くないし、街頭が沢山ある道通って帰ってきたよ。』

彼にそう伝えると少しムスッとした顔をして私の首元に手が添えられた。少しだけひんやりとした指先が首をなぞっていく。

「だからって一人で夜道歩くとか、マジでありえないから。」
『…ごめんね。』
「_____はぁﾞ〜！」
『わっ!?』

彼はいきなり大きなため息をついたかと思うと首に添えられていた手が後ろに回ってきて抱き締められた。え、この人酔ってる…??

「マジでさぁ〜…今日の同窓会本当は行かせたくなかった。」
『え、でも普通に送り出してくれたじゃん。』
「んなの気持ち押し殺してたに決まってんだろ。それにAめっちゃ楽しみにしてるっぽかったし。」
『まぁ確かに楽しみだったけど…。』

それならそうと言ってくれれば早く帰ってたのに…。そう思いながら彼の頭をポンポンと撫でる。

「…あー、おちつく。」
『そう？ていうかそろそろ家上がっていい？』
「ん、いいよ。」

彼はそう言って漸く離れてくれた。明日は何も無いから二人でのんびり過ごそっか。
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同窓会シリーズ開始です。