◎逢瀬_sm ページ14
(リクエスト!!)(誤字訂正)
久しぶりにスマイルからのデートの誘い。珍しすぎて連絡が来た時は三度見してしまった。いや、さすがにそれは失礼か。
『あ、スマさん。』
「ん。」
待ち合わせ場所でボーっとしていると、前から歩いてくるスマイルが。…あれ、なんか、
『今日のスマイル、お洒落では…？』
「あ？ いつもは違うって言いたいのかよ。」
『いやそうじゃないですけど。』
なんかこう、なんて表現すればいいのかな…。軽く悶々とした気持ちを抱えながら彼と行く予定だったカフェへと向かった。席に着いて、彼が正面に座る。その間も私はずっと考えていた。なんか引っかかるんだよね…あ、分かった！
『この間私がテレビで見てかっこいいって言ったやつと似てるんだ！』
「ぶっっ、」
思わず声をあげると、コーヒーを飲んでいた彼は吹き出しかけていた。ごめんって、思い出したタイミングが良くなかったね。彼に軽く平謝りすると頬を少しだけ赤くしたスマイルがこちらを睨んできた。
「…悪いかよ。」
『えっ、まじなの？ たまたまなのかと…。』
「お前が言ったんだからな。俺に着て欲しい、って。」
…
……
……？？？？
『そんなこと言ったっけ。』
「殴るぞお前。」
思考回路を何度巡らせてもその服を着ていた俳優さんをかっこいいと言った記憶しか出てこないのだ。でも、それでも。
『私はスマイルが私の好みに寄せようとしてくれたのは嬉しいよ。』
「別に寄せようとしたわけじゃ…。」
『見立て通り、めっちゃかっこいい。』
私がそう言うと、彼は黙り込んでコーヒーを飲み干した。照れてるんだなぁ、と分かってつい笑みがこぼれる。こういう所、本当に私に甘いんだよね。
「それなら今度はAが俺の好みに合わせろよ。」
『え、私スマイルの好みとかわかんない。』
「…ロリータ？」
『却下で。』
私が即答で返せば彼は嫌そうに眉間に皺を寄せた。いやいや、これは私悪くないでしょ。
『せめてロングスカートが好きとかそういうのにしてよ。』
「えぇ…？ じゃあ俺のパーカー羽織るのは？」
『…まぁ、アリ？』
それなら次はお揃いコーデでもする？ …でもすごく嫌がりそうだな。スマイルは。そんなことを考えながら私はケーキを頬張った。
______________________
逢瀬_おうせ
･･･会う時。特に、愛し合う男女がひそかに会う機会。
天然夢主×ツンデレsmさんはお似合いだと思うんです(聞いてない)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1093人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モチモチな餅。
| 作成日時：2022年2月13日 22時
