7. 照side ページ8
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俺の高校から亮平の中学までは30分ぐらいかかる。
俺が15:00にHRが終わって学校を出て亮平を少し待たせることになる。
まぁ、仕方ないことなんだけど。
中学の近くのバス停で降り、中学に行く。
「父ちゃんと母ちゃんに捨てられたんだろ？」
阿「っ……」
止めに行きたいけどさすがにな……。
「なんだよ」
「やんのか？」
先生「お前たち何やってんだ！」
「やべっ！」
先生「待て！あ、照」
岩「先生」
先生「お前らがそうやって悪口言ってると周りには誰もいなくなる。亮平を見習え」
「はぁ？こんなやつ見習えるかよ」
「ちょっと頭いいだけじゃん」
先生「お前ら授業もろくに受けてないくせにうだうだ言う資格ねぇよ。親、呼ぶぞ」
「それだけはやめてくれ！」
「頼む！こいつみたいにはなりたくねぇよ！」
先生「……照、これ先生に渡してきて」
岩「佐々木先生？」
先生「うん。見てるから話通じるから」
岩「はい」
佐々木先生「おぉ、照」
岩「これ、村上先生から」
佐々木先生「おぉ、わかった」
なぜか俺がいることに。
阿「照、ごめん……」
岩「気にすんな」
それから先生が説明をし親にめちゃくちゃ頭下げられた。
岩「帰るか」
阿「うん」
少し遅くなったな。
阿「おんぶして？」
岩「いいよ」
いつもは甘えたりせずになんでも一人でこなすしっかりしてる亮平だけど実は甘えん坊なんだよな。
阿「ｸﾞｽｯ……」
岩「泣くなよ。亮平には俺らがいるだろ？それに、亮平の親は捨てたんじゃない。亮平もわかってるだろ？」
阿「んっ……」
家に帰って手を洗って自分たちの部屋に行く。
阿「ｷﾞｭｯ……」
岩「っしょ……」
阿「ｸﾞｽｯ……」
亮平は捨てられたんじゃない。親が亡くなったからこの施設に来た。
なんで俺が知ってるかって言うと亮平が話してきたから。
そのとき、俺はこいつを守るって決めた。
昔は甘えてきてたのにな。
阿「……」
ずっしりと重くなる。
岩「亮平？」
阿「……すぅ…」
寝たのかよ。
ベッドに寝かせて制服から部屋着に着替えさせる。
俺も着替えてリビングに行く。
深「亮平は？」
岩「寝てる」
深「なんかあった？帰り遅かったし」
岩「あぁ、またいじめだよ。たまたま行ったら目撃しちゃって村上先生っていたろ？亮平の担任でさ、今日が初めてじゃないからって親に話してめちゃくちゃ頭下げられて。俺、保護者じゃないのにな」
深「そっか。ありがとね」
岩「べつに俺は」
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作者名：聖奈
| 作成日時：2020年5月13日 13時
