【ヒロアカ】残り、14日の命【男主】 (ページ2)

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残り、14日ページ2

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「さて、今日のヒーロー基礎学だが2対3の戦闘訓練をしてもらう」

担任の相澤先生が揺れるバスの中で言った。

演習場へとむかう移動時間を使って授業の説明。

うん、とても合理的だ。

「設定はどんな感じですか？｣

俺の隣に座っていた八百万が問う。

「敵役が3人、ヒーロー役2人で倒壊しかけのビルで戦ってもらう。建物内に取り残された人は無し。

敵もヒーローも戦闘不能の状態にするか捕縛テープを巻いた方が勝ちだ。他に質問がある者は？」

先生は必要最低限の淡々とした内容だけを伝え、ぐるりと俺らを見渡した。

「……いないみたいだな。チーム分けは着いてからくじ引きで行う、あと少しで着くから静かにしてろよ」

「はーい！」

「返事は伸ばさない」

「はい…」

元気な芦戸が一瞬にしてしぼむ。

これを見るといつも笑ってしまう。

「2対3かぁ…ヒーロー側、少し大変やね」

「でも必ずしもヒーローと敵の数が同じってことはないからね。むしろ敵の方が多いことのほうがよくあると思うし…」

「それを見据えた訓練、という訳だな！」

麗日、緑谷、飯田。

言わずもがなの3人組だ。

「人数なんか関係ねぇ、俺が全部ぶっ飛ばす」

「さすが爆豪、オトコらしいぜ！」

「いやでも味方はぶっ飛ばしちゃだめだかんね？」

爆豪と切島と上鳴、それに瀬呂を加えた4人はなんだかんだで一緒にいるからきっと仲良しなんだと思う。

「ふぅ…」

「ケロ、左凪(さなぎ)ちゃん疲れてるのかしら」

「あ、別に疲れてないよ。ただなんとなく体が重いというかさ」

おかしいなぁ…今日はいつも通り過ごしてたはずなんだけどな。

昼ぐらいから、何かが違う気がする。

まるで自分の体じゃないみたいだ。

「…怪我しないように気をつけろよ」

「うん、ありがとう」

怪我は個性使えば治るけど、蛙吹も轟も心配してくれるなんていいやつだよな。

……そして気づけば他の人たちもこそこそと喋り始めていた。

徐々に騒がしくなってくるバス内に響く低い声。

「静かにしてろっつったろ」

この一言でクラスのみんながシーン…となるんだから、よく教えこまれてるよなぁ。

まぁ俺もその一員なんだけどね。

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