君に恋した日* ページ2
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大失恋をした
それはもう、人生最大級だと思えるほどの
丁度メディアへの露出が増えていた頃だった
レッスンに行った所で、沈みきっていた俺は
振付師にボロクソに怒られるし、収録でも面白くないと怒られるし
挙句の果てに立ち位置も外に弾かれるしで
折角の与えられているチャンスなのに
自分でもそう分かっているのに
ちゃんとものに出来なくて
とうとうその日は、レッスンをサボって1人
人通りの少ない道の地べたに座り込んでいた
『あの、大丈夫ですか』
｢……え？｣
高校生なんてもう
なんでも許されるガキではない
だから、そんなやつが地べたに座ってるなんて光景、傍から見なくても
不気味だと思うし、声だって…なんなら視界にだって入れたくない人が多いだろう。
なのに
『具合、悪いですか？』
Aは、心配そうに俺に声をかけてきた。
｢…いえ｣
『高校生、かな？』
｢…はい｣
『じゃ、年下だ
私はー…たぶん大学1年目の子と年齢一緒だから』
多分……？
ほっといて欲しいのに
声をかけてくれた彼女は、お構いなく俺の前にしゃがんで
『ダメじゃんこんなとこにいちゃ。学校行かないと』
手を差し伸べてくる。
多分って言葉に引っかかって、初めて顔を見ると
｢城沢A……。｣
『あはは私の事知っててくれてるんだ
うれしーな』
有名女優が目の前にいた
マネキンみたいだと思った。
そんな言葉が出てきてしまうほどのスタイル
綺麗な笑顔、透き通った目。
……芸能界でこんな透き通った人なんているんだ
｢あ、すみません｣
『全然全然
…あ、歩ける？』
取り敢えず、あそこのベンチまで行こ。
そう俺を引っ張っていって
座らせるやいなや水まで買って渡してくれた。
｢すみません｣
『ありがとうでいいんだよー』
ニコニコしながら俺の横に座って
『どうした、少年。なんかあった？』
って、首を傾げて俺の方を見る。
…綺麗。
年齢は1個しか変わらないのに、大人っぽいし
やっぱり別格のオーラと美しさで見惚れてしまう
『…あ、言いにくいこともあるよね。ごめんごめん』
見惚れて口を開くことを忘れてしまっていた俺は、そんなふうに勘違いさせてしまって
否定したいけど、失恋とかそんな言葉を出したくなくて
焦りに焦って出た言葉が
｢大丈夫、なんですか？｣だった
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れんり。(プロフ) - bbbさん» コメント気が付かなくて、時間が経ってしまっていてすみません。。とても嬉しいです、ありがとうございます！ (2021年5月3日 17時) (
レス) id: f1c4f19e3d (このIDを非表示/違反報告)
bbb - 凄く面白いです！更新楽しみにしてます！ (2021年3月15日 15時) (レス) id: 07513b1c51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんり。
| 作成日時：2021年2月26日 23時
