One More Kiss【 Kazuma.K 】

片想い ページ42

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◎ HOKUTO





これは、壱馬がまだしいちゃんに片想いしていた時の話。

壱馬が彼女に好意を持っていることに気づいたのはプリレジェの撮影期間中だった。


撮影の休憩中によく話しかけていたり、壱馬の方からしいちゃんに連絡先を聞いていたのには驚いた覚えもある。



プリレジェ撮影がない日の、レコーディングの日。
なにやら嬉しそうな顔をしながら携帯を触っている壱馬。





北「 しいちゃん？なにかいいことでもあった？ 」

壱「 なんで分かったんだよ 」

北「 いや、分かるでしょ、笑 壱馬分かりやすいもん 」





「 で？なにがあったの？ 」と聞くと少し間を置いて壱馬が口を開く。





壱「 …ダメ元で飯誘ったらOKもらった 」

北「 え、よかったじゃん！ 」





さっきの嬉しそうな顔はこういうことか。
まったく、可愛い奴め。

ふと隣を見れば今度は浮かない表情の壱馬。





北「 どうした？ 」

壱「 いや、いきなり二人でって攻めすぎかな…とか 」





……可愛いか。
もう完全にしいちゃんに落ちてるじゃん。

そんな恋する壱馬は俺を見て一言。





壱「 お前も行く？ 」

北「 行かないよバカ。頑張ってきな 」





変なところで自信なくすんだから。
まあそれだけ本気ってことなんだろうけど。


この日から、時に樹と慎まで巻き込みながらひっそり壱馬の恋を応援していく日々が始まった。









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