クズマフィアはクソガキ6人から愛を知る。

Mafia . 27 ページ30

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十四松に、キスをされた。
ほんの少し驚いたが、嫌ではなかった。


今キスされた場所は、親愛や厚情という意味を持つ。
意味を知っていたのかなと、思った。多分知らないのだろうけど。
キスをされたところに、そっと手を添えると、十四松に「主人…嫌だった？」と、少し落ち込んだような表情をしてこちらを覗き込んできた。

『嫌じゃなかったよ』と言い、十四松の頭を撫でる。
頭を撫でると、十四松はにこにこと満足気な顔をした。

しばらく十四松の頭を撫でていると、十四松は突然立ち上がった。そして、俺に手を差し伸べて「主人！！行こう！！」と、言う。


俺はその手を取り、『ん、』と短く返事をして立ち上がった。
十四松より先にドアの前まで行き、ドアを開けようとしたところで、後ろを振り返った。
そして、



『よし、行くか。…






五男』





「十四松だよ！！」






わはーっと笑う十四松。
それにつられたのか、小さな声でクスりと笑っている自分がいた。



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ガンガンと鳴り響く銃声。

何時間経ったのだろうか。

十四松がダイニングルームを飛び出してから、1時間いや、もう2時間経っただろうか。


十四松が何でダイニングルームを飛び出したのか、

何でAさんはまだ来ないのか、



無事だったら良いとか、大怪我をしていたらどうしようとか、色々な考えが頭の中をぐるぐると回っていた。

考えていると、後から肩を叩かれた。
振り返るとチョロ松がいた。
そして、

「おそ松兄さんもそんな顔できるんだ」

なんて言ってきた。
だから、

「何それ失礼」

って、言ってやった。
すると、チョロ松は、ふぅっと短く息を吐く。
そして、

「そこまで喋れるなら平気だね。大丈夫、十四松もう帰ってくるよ」

と言った。

「何で、十四松がもうすぐ帰ってくるなんて知ってんの？」

「さっき連絡があったから」


と、小さな声でこそこそと話す。
そして、こそこそと話していると、突然バンッとドアが勢いよく開いた。

振り返ると、今とても会いたかった人がそこに立っていた。俺は思わず立ち上がり、



「も〜遅いよ。俺、ちょー待ってたんだよ？」

と言う。


「ただーいマッスル！マッスル！」






『なぁーに？俺のことずっと待ってたの？




犬かよ。』




ペロリと舌舐めずりをしたあの人は、気味が悪いくらいニッコリと笑って言う。




『いい子にお留守番できた？』

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